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シロガヤツリ亜属Micheliani》<2009/7/10,12/9/12更新>
◇鱗片2列◇花序は茎頂◇花被なし;柱基肥厚せず関節もない;鱗片多数、結実多数
◇果は2稜形〜偏3稜形、柱頭2と3が混ざる(柱頭3個を多く混ずるものでは,果実が熟すと鱗片の2列生がずれて,小穂が少し捩れる)
◇果面は軸に向く(果実は2稜形〜偏3稜形で、鈍稜の部分が鱗片側に接し、平坦部分が小軸側に接する。これは果実が3稜形の亜属でも同じ位置構造で、あくまでも果実が扁平なタイプでの検索キーに過ぎない)

◇小穂の上部では扁平、下部ではやや扁平となる;鱗片の背は丸く稜なし(鱗片に対して果実は小さく半長程度であり、果実が納まった状態の鱗片の上部は空のため2つ折れで左右から平らとなる。鱗片の下半部では接する側の果実面が鈍稜であることにより背は丸くなる。実際に熟期の小穂でみると、小穂の上部では両縁が鋭稜で扁平にみえ、小穂の下部では両縁が円鈍稜でやや扁平にみえる。しかし未熟期では小穂は全体が扁平にみえる)

A果は巾の倍長ていど、(倒)卵形〜(倒)楕円形、縁稜は鈍形で鋭くなく翼状でもない
             ◆B小穂の鱗片は2列生(一部小花がずれて小穂が捩れることもある)
(GOSHKT、本・主に関東、四、九) ;果は倒楕円〜卵楕円形、0.8mm、巾0.5〜0.6mm;鱗片は1.7〜2mm、鋭頭微突【アオガヤツリ*】

(GOSHT、信濃、近畿、中国、四)B小穂の鱗片は螺旋着する;果は倒卵形、約0.8mm、巾約0.4mm;鱗片は1.7〜2mm、鋭頭【オオシロガヤツリv】

A果は巾の3倍長かより長い、(倒)長楕円形、縁稜は膨翼状・翼状または鋭形
 ◆B小穂の鱗片は2列生する
         ◆C鱗片は鋭頭、先は微芒状で反曲せず;顕鏡で時に背に小刺あり
(GOSHKT、関東、近畿、中国、四)          ◇果は0.8〜1(1.2)mm;縁稜は鋭形で翼状にはならず【ヒメアオガヤツリ】

(GOSHT、新潟、関東)C鱗片は鈍頭、中肋は突出せず◇果は約0.8mm;縁稜は膨れた狭い翼状【ニイガタガヤツリ】

 ◆B小穂の下部鱗片は1部螺旋着し、小穂は捩れる◇鱗片は鋭頭、先はやや反曲する
(GOSHKT、近畿以東・主に滋賀以北)        ◇果は0.5〜1mm、縁稜は多少翼状で膨らまない【シロガヤツリ】

(Tに、アオガヤツリとヌマガヤツリの雑種ヌマアオガヤツリ新称、あり)

(本亜属の柱頭は2〜3個で不定な場合が多く、各種ごとでも文献記述にバラつきがみられ、検索のキーとしては不適である。ヒメアオガヤツリはいずれの文献でも柱頭2とされている。尚、Kではシロガヤツリの項で、柱頭3岐する場合は中央の1本はほかの2本に比べて短いとしている)

(本亜属に関しては、松岡成久氏のサイト「西宮の湿生・水生植物」での優れた生態画像から多くのことを学ばせていただいた。厚く御礼申し上げます。参照;「りんく」→「西宮の湿生・水生植物」→カヤツリグサ科)

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参考検索2003《シロガヤツリ亜属Micheliani》(『カヤツリグサ属』より、亜属相当を抜粋;Y)
◆A果は広楕円形で稜は鈍稜;花穎は卵または卵円形で2縦裂につく
◆B花穎は卵形で尖り、長さ1.7-2mm【アオガヤツリ】
◆B花穎は卵円形で鈍頭、長さ1.5-1.7mm【ニイガタガヤツリ】
◆A果は長楕円-被針形で稜は鋭形または鈍形;花穎は長楕円または被針形で薄い膜質で、螺旋状につく
◆B果の稜辺は狭い翼状となり鋭形;花穎はいくらか捩れるがホボ2縦列【シロガヤツリ】
◆B果の稜辺は翼状とならず、鈍形;花穎は捩れてつく【ヒメアオガヤツリ】
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参考検索2001《シロガヤツリ亜属Micheliani》(『カヤツリグサ属』を細分した場合)
◆A柱頭は2岐または3岐;痩果は倒卵形から扁平な円形【アオガヤツリ】
◆A柱頭は2岐;痩果は長楕円形
◆B痩果の稜に狭い膜状の翼がある;実体顕微鏡下で鱗片の竜骨は平滑【シロガヤツリ】
◆B痩果の稜に翼はない;実体顕微鏡下で鱗片の竜骨に小刺がある【ヒメアオガヤツリ】
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参考検索1982《シロガヤツリ亜属Micheliani》(『カヤツリグサ属』より、亜属相当を抜粋;Y)
◆E果は楕円形または倒卵形、縁はやや鈍い;鱗片は卵形または卵円形【アオガヤツリ】
◆E果は長楕円形または披針形、縁は鋭形、鱗片は広披針形で、ややらせん状に並ぶか、不明な2列になる【シロガヤツリ】
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参考検索1973《Dichostylis》
(『カヤツリグサ属』より、亜属相当を抜粋;Y)
◆C果は広楕円又は倒卵形、稜は鈍形;穎は卵又は卵円形
◆D穎は卵円形で、鈍頭、長さ1.5-1.7mm;2縦列につく【ニイガタガヤツリ】
◆D穎は卵形で、多少尖り、長さ1.7-2mm
◆E穎は2縦列につく【アオガヤツリ】
◆E穎は螺列(ねじれつく)【オオシロガヤツリ】
◆C果は長楕円-被針形、稜辺は鋭形又は狭翼形;穎は長楕円又は被針形で、薄い膜質
◆D熟した小穂の穎は2列につき、長さ1.5-2mm;果の稜辺は鋭形【ヒメアオガヤツリ】
◆D熟した小穂の穎はいくらか捻れつく、長さ1.5mm;果の稜辺は狭翼状【シロガヤツリ】
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参考検索1972《シロガヤツリ亜属Micheliani》(『カヤツリグサ属』より、亜属相当を抜粋;Y)
◆A痩果は楕円形または倒卵形、縁辺はやや鈍い;鱗片は卵形または卵円形、数脈がある
◆B鱗片は卵円形、鈍頭で全縁、2列につく【ニイガタガヤツリ】
◆B鱗片は卵形、やや鋭頭または漸凸端【アオガヤツリ、オオシロガヤツリv】
◆A痩果は長楕円形または被針形、縁辺は鋭形または狭翼がある;鱗片は長楕円形または被針形で、薄膜質、3-5脈がある
◆B鱗片は成熟すれば2列につき、凸端、凸起点は平滑または極微細な小刺針を僅かに散生する;果縁辺は鋭形で、無翼【ヒメアオガヤツリ】
◆B鱗片はやや螺旋状に並ぶかまたは不明な2列につき、凸起点は平滑または極微細な乳頭突起を散生する;果は狭翼がある【シロガヤツリ】
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参考検索1964《シロガヤツリ亜属Micheliani》(『カヤツリグサ属』より、亜属相当を抜粋;Y)
◆1.果実の稜は鋭いが翼状でなく;果体は広卵だ円形
◆2.小穂の鱗片は2列生
◆3.小穂の鱗片は先が尖り、長さ1.7-2mm【アオガヤツリ】
◆3.小穂の鱗片は先が鈍く、長さ1.5-1.7mm【ニイガタガヤツリ】
◆2.小穂の鱗片は螺着【オオシロガヤツリ】
◆1.果実の稜は狭い翼状である;果体は長だ円形
◆2.小穂の鱗片は1部螺着;柱頭は3または2【シロガヤツリ】
◆2.小穂の鱗片は2列生;柱頭は2【ヒメアオガヤツリ】
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ミズガヤツリ亜属Juncellus》<2009/7/12>
◇鱗片2列◇花序は茎頂◇花被なし;柱基肥厚せず関節もない;鱗片多数、結実多数
◇果は両凸形、柱頭2◇果は背腹に扁平、平坦面が小軸に接する◇小穂は赤渇〜帯褐色◇匐枝ある多年草;花序は複散形、枝5〜8本

◆花軸に剛毛あり;鱗片は2〜2.5mm、鈍頭、両側は赤褐、上縁のみ白味あり、縁は内曲する、中肋緑色で背は円い
(GOSHKT、全国)                            ◇根茎は這う【ミズガヤツリ】

(参考;果が両凸形において、◆果稜が軸に向く、イガガヤツリ亜属・ヒメクグ属;◆果面が軸に向く、ミズガヤツリ亜属・シロガヤツリ亜属)
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参考検索2003《ミズガヤツリ亜属Juncellus(『カヤツリグサ属』より、亜属相当を抜粋;Y)
◇果は前後に扁平(扁平面が小軸に対面する)、果はやや円形で1.5mm程度;長い根茎がある;花序は複生し、花軸に剛毛がある;花頴は2-2.5mmで鈍頭
《ミズガヤツリ亜属》【ミズガヤツリ】
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参考検索2001《ミズガヤツリ亜属Juncellus(『カヤツリグサ属』を細分した場合)
◇痩果は背腹に扁平(小軸に果実の面の部分が接する)◇多年草で匐枝を引く
《ミズガヤツリ亜属》【ミズガヤツリ】
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参考検索1982《ミズガヤツリ亜属Juncellus(『カヤツリグサ属』より、亜属相当を抜粋;Y)
◇果は腹背から扁平で、その面は小軸および鱗片の背に向く;花穂の中軸には剛毛状の小刺がある;やや丈の高い多年草で、長い根茎がある《ミズガヤツリ亜属》【ミズガヤツリ】
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参考検索1973《Juncellus亜属》
(『カヤツリグサ属』より、亜属相当を抜粋;Y)
◇果は前後に扁平、扁平面が小軸に対面 《Juncellus亜属》
◆長根茎あり;花序は複生し、花軸に剛毛あり;鱗片は2-2.5mm、鈍頭;果はやや円形、1.5mm【ミズガヤツリ】
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参考検索1972《ミズガヤツリ亜属Juncellus
(『カヤツリグサ属』より、亜属相当を抜粋;Y)
◇果は背腹から扁平で、面は小軸に向く《ミズガヤツリ亜属》【ミズガヤツリ】
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参考検索1964《ミズガヤツリ節Juncellus
◇果実はレンズ形;柱頭は2個《ミズガヤツリ節》【ミズガヤツリ】
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