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ムツオレガヤツリ亜属Diclidium<09/6/25>
◇鱗片は2列◇花序は茎頂◇花被なし;柱基肥厚せず関節もない;鱗片多数、結実多数
◇果3稜形、柱頭3◇小穂あまり扁平にならず円柱状、鱗片背やや鈍稜◇小穂黄金色帯び、10〜15mm◇関節が小穂の基部、および各小花の小軸にあり、熟期には各小花が個々に関節で脱落する

A果は倒卵形 、偏3稜、約1mm     ;鱗片1.5〜2.0mm       ;熟期赤渇色、上の鱗片と隙間なく並ぶ
(KH帰、関東以西)                                   【ヒメムツオレガヤツリ】
A果は倒卵形 、偏3稜、1.2〜1.5mm  ;鱗片2.5〜3.0mm、巾1.5〜2.0mm;熟期黄渇色、上の鱗片と隙間なく並ぶ
(GOSHKTH帰、本・千葉以南、琉球以外はごく稀)                       【ムツオレガヤツリ】
A果は長楕円形、円筒3稜形、1.5〜1.8mm;鱗片2.5〜3.5mm、巾1.2〜1.5mm;熟期黄渇色、上の鱗片と離れ軸がみえる
(KTH帰、関東-近畿、小笠原)                              【ホソミキンガヤツリ】

(H帰;ムツオレガヤツリ、「在来説もあるが、少なくとも最近になって本州各地で記録されているものは帰化によるものと考えられる」「なお、最近、各地で帰化が報告されているものは、ホソミキンガヤツリかヒメムツオレガヤツリで、ムツオレガヤツリは琉球を除くとまれなものと思われる」)

(注:GOSHの記述はホソミキンガヤツリの発表以前で、記述からムツオレガヤツリ=キンガヤツリを対象として記していると考える;詳しくは「和名の混乱を記録する」参照)
(Tは検索表ではムツオレガヤツリ=キンガヤツリだけでホソミキンガヤツリを分けていないが、認識はしている)
(参考:コガネガヤツリ<イヌクグ亜属>:鱗片3.5〜4mm、巾1.5mm、背鋭稜;果実は長楕円形、1mm)

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参考検索2003《ムツオレガヤツリ亜属Diclidium(『カヤツリグサ属』を細分した場合)
◆A小穂は熟しても黄渇色またはわら色で、長さ10-20mm、鱗片は長さ2.5-3.5mm
◆B鱗片は長さ約2.5mm;痩果は卵形【ムツオレガヤツリ】
◆B鱗片は長さ3-3.5mm;痩果は長楕円形【ホソミキンガヤツリ】
◆A小穂は熟すと赤渇色になり、長さ5-18mm;鱗片は長さ約2mm【ヒメムツオレガヤツリ】
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参考検索2003《ムツオレガヤツリ亜属Diclidium
(『カヤツリグサ属』より、亜属相当を抜粋;Y)
◇小穂の小軸に関節がある;小穂は黄金色を帯びる;葉は稈の下方から出る
《ムツオレガヤツリ亜属》
                          【キンガヤツリ】
(ムツオレガヤツリを含む)
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参考検索2001《ムツオレガヤツリ亜属Diclidium
(『カヤツリグサ属』を細分した場合)
◆A小穂は熟すと赤渇色になり、長さ5-18mm;鱗片は長さ約2mm【ヒメムツオレガヤツリ】
◆A小穂は黄渇から藁色で熟しても赤渇色とはならず、長さ10-20mm;鱗片は長さ2.5-3.5mm
◆B鱗片は長さ2.5mm;痩果は平たい偏3稜形【ムツオレガヤツリ=キンガヤツリ】
◆B鱗片は長さ3-3.5mm;痩果は3稜のある円筒形【ホソミキンガヤツリ】
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参考検索1973《Torulinium亜属(キンガヤツリ亜属)》《ムツオレガヤツリ亜属》
◇花序は複生し、枝は円柱状に小穂は密生;小穂は6-16小花 《Torulinium亜属》【キンガヤツリ】=キンガヤツリ
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参考検索1972『ムツオレガヤツリ属Torulinium
《ムツオレガヤツリ亜属》
◇小穂は各鱗片ごとに関節する;小穂は長さ10-15mmある【キンガヤツリ】=ムツオレガヤツリ
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ヒメクグ属Kyllinga<2009/7/12>
◇小穂基部に関節(果・穎・小軸は小穂ごと落下、鱗片基部には関節なし)
◇柱頭2、果レンズ形◇球頭状花序◇日本産では小穂は4枚の鱗片、下方2枚は小、上方2枚が大

A花序は淡黄白色;匐枝はない
(STH帰、石垣、西表、千葉1985標本) ◇茎の基部はやや膨らむ;中部の小穂は10〜15mm【タイトウクグ】
(S検索に記載ありTは引用するが、小穂の長さ10〜15mm、果は小穂より短いとする。T図では鱗片長さ2.8mmほどで,小穂の長さには疑問が残り、花序サイズの誤記か。果は小穂より小さいのが通常で他種との区別にならない。詳細が不明なため、ここではS・TのDATAをそのまま記しておく)

A花序は白色◇鱗片は厚質で背側は広翼状になる
(S,鹿児島、沖縄、園芸)【オオヒメクグ】(Sにオヒメクグあり、記述内容から本種であろう)

A花序は淡緑色;匐枝がある
 ◆B総苞葉は6〜8枚が輪状につく
  ◇上方の鱗片は約2.8mm、背側に小刺が並ぶ
(千葉1999、一時帰化) ◇大型で丈30〜50cm;基鞘太く径約4〜5mm、赤渇色帯びる【クルマバヒメクグ新称】

 ◆B総苞葉は熟期も反曲せず、最下の1枚は斜上直立する;1年草
(KT、関東以北) ◇上方の鱗片は3.5mm以下、背側に小刺が並ぶ◇小穂は鋭尖頭【タチヒメクグ】

 ◆B総苞葉は熟期に基部から反曲し花序より下に位置する;多年草
    ◆C上方の鱗片は3.5mm以下
(GOSHKT、千葉以西) ◆Dほとんどの鱗片の背側に顕著に小刺が並ぶ◇花序はやや縦長球状【アイダクグ*】
          ◆Dほとんどの鱗片の背側はほぼ平滑(少数の鱗片で小刺が少数あるものが混在する)
(GOSHKT、全国)                         ◇花序は球形【ヒメクグv】
(GSK) ◆C上方の鱗片は5mm以上【オニヒメクグf】(小崎1990は、鱗片大きな極端形とする)

参考文献追加
小崎昭則 1990. カヤツリグサ科,野草大図鑑.北隆館.
木村陽子・他 2007. 船橋市に一時帰化したクルマバヒメクグ,ヒメナンヨウガヤツリ,ナガミイッスンガヤツリ(新称),千葉県植物誌資料23.千葉県植物誌資料編集同人.

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参考検索2003『ヒメクグ属Kyllinga(『カヤツリグサ属』より、相当部を抜粋;Y)
◇柱頭2、果は扁平;小穂は集まって球状の頭状花序となり緑色『ヒメクグ属
◆A匐枝はない、稈基部は膨らむ;中央部の小穂の長さは10-15mmで白藁色;果は小穂より短い【タイトウクグ】
◆A匐枝がある;小穂の長さ5-10mm;果は小穂と同長
◆B頭状花序は径6-8mm;苞葉は上向きつく;花穎の背後に小刺がある;1年草【タチヒメクグ】
◆B頭状花序は径8-10mm;苞葉は横-下向につく;花穎の背は平滑か小刺がある;多年草
◆C花穎の背後は平滑【ヒメクグ】
◆C花穎の背後に小刺がある【アイダクグ】
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参考検索2001『ヒメクグ属Kyllinga
◆A多年草;根茎は太く、鱗片葉を含めて径1mm以上あり、横に這うが節間が伸びて匐枝状となり、節より花茎を単生する
◆B小穂の鱗片の竜骨に小刺がある【アイダクグ】
◆B小穂の鱗片の竜骨は平滑【ヒメクグ】
◆A1年草;根茎は細く、鱗片葉を含めて径1mmを超えず、極短く、間隔の詰った節より花茎を単生するため叢生するように見える;小穂の鱗片の竜骨上に小刺がある【タチヒメクグ】
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参考検索1982『Y;ヒメクグ属Kyllinga(『カヤツリグサ属』より、相当部を抜粋;Y)
◇小穂はただ1花(1果)をつけ、淡緑色で、左右から扁平、長さ3-3.5mmで、茎の上端に密に集まって、長さ5-12mmの頭状の花序をつくる;小穂は成熟すると基部から脱落する;小型の多年草で、根茎は横にはい、やや相接して茎が出る【ヒメクグ】
『ヒメクグ属
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参考検索1973『ヒメクグ属Kyllinga』《ヒメクグ亜属》
(細分した場合)
◆C長い匐枝あり;小穂の長さ5-10mm;果は小穂と同長
◆D鱗片(頴)の背は無翼、淡緑色
◆E鱗片の先端は反曲又は背後に小刺がある【アイダクグ】
◆E鱗片の先端は反曲しない、背後は平滑【ヒメクグ】
◆D鱗片の背に広翼あり、白色【オヒメクグ】
◆C無匐枝、稈脚は膨らむ;中央部の小穂の長さ10-15mm、白藁色;果は小穂より短い【タイトウクグ】
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参考検索1972『ヒメクグ属Kyllinga』(『カヤツリグサ属』より、相当部を抜粋;Y)
◇小穂は只1花をつけ;成熟すると基部から脱落する【アイダクグ、ヒメクグv】
『ヒメクグ属』
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参考検索1964『ヒメクグ属Kyllinga』
◆A小穂の鱗片の竜骨は平滑【ヒメクグ】
◆A小穂の鱗片の竜骨は小刺毛でぎらつく【アイダクグ】
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