HPtop   カヤツリグサ科top   広義カヤツリグサ属   kayaturigusaka10

狭義カヤツリグサ亜属Cyperusの概要》<09/6/22-10/9/18更新>
◇鱗片2列◇花序は茎頂◇花被なし;柱基肥厚せず関節もない;鱗片多数、結実多数
◇果3稜形、柱頭3◇小穂・小花の基部に関節はない
(シチトウイ除く)◇小穂は扁平、鱗片の背は鋭稜〜やや鋭稜◇小穂は小花が中軸上に羽状2列に並び、鱗片の背稜は明瞭

A茎頂に総苞葉が傘を広げたように多数輪生状につく
A分花序は球塊状に多数の小穂が密集し、枝先または茎頂に数個集まりつく
A花序は掌状花序;少数(10個以下)の小穂が枝先に掌状につく(花軸は伸びず)
A花序は総状花序;小穂多数が穂状または羽毛状に花軸に配列する(花軸は明らか)
 ◆B茎下部の葉は退化し葉身不明◇総苞葉は短く刺状
 ◆B茎下部の葉は葉身が長く発達する
  ◆C根茎は長く這う
  ◆C叢生するか、または地下茎は極短く、匐枝は出ない
   ◆D茎はやや太く、丈1m以上になる大型植物◇果実は倒形ではない
   ◆D茎は細く、丈20〜50(80)cm、中型の植物◇果実は倒形になる
―――――――――――――――――――――――――――――――――――


狭義カヤツリグサ亜属Cyperus》<09/6/22-10/9/23更新>

A茎頂に総苞葉が傘を広げたように多数輪生状につく◇茎下部の葉は退化し葉身不明
(GSHKTH帰、関東南部以西、植栽)B小穂は頭状〜掌状につく◇大型の植物、丈2m;総苞葉は巾が広く2〜10mm【シュロガヤツリ】
               ◆B小穂は穂状につき、基部は翼状沿着する
(GS、植栽)           ◆C大型の植物、丈2〜3m;総苞葉は巾が狭く細線形【カミガヤツリ】
(GS、植栽)           ◆C小型の植物、丈30〜60cm【コシュロガヤツリ=ヒメカミガヤツリ】

A分花序は球塊状に多数の小穂が密集し、枝先または茎頂に数個集まりつく◇基鞘は赤味帯びず;総苞葉は少数
  
(シロガヤツリ亜属などに花序概形が類似あり注意を要する)
(GOSHKT、全国)   ◆B小型の植物;小穂2〜3mm、10〜20花;鱗片は楕円形、円頭徴凹端、暗緑〜紫黒色、0.5mm【タマガヤツリ】
(GSKTH帰、関東以西)B大型の植物;小穂5〜20mm、10〜50花;鱗片は被針形、鋭頭微凸端、淡緑帯褐色、2mm【メリケンガヤツリ】

A花序は掌状花序;少数(10個以下)の小穂が枝先に掌状につく(花軸は伸びず)
 ◆B小穂は緑〜白緑色◇葉は普通葉身があり、時に退化し無葉身
          ◆C中型の植物◇鱗片は3〜3.5mm、中肋尖る;小穂10〜30mm、巾2.5〜3.5m
(GOSHKT、関東新潟以西)                      ◇基部の鞘は赤褐色を帯びる【クグガヤツリ】
          ◆C小型の植物◇鱗片は1mm、中肋尖り反曲する;小穂5〜12mm、巾約2mm
(GOSHKT、本四九)                         ◇基部の鞘は赤味を帯びない【ヒナガヤツリ】
(変種コヒナガヤツリあり;Sは別名とする;K01は火山型1型とする)
(K01に、クグガヤツリとアオガヤツリの雑種クグアオガヤツリあり、一見クグガヤツリの不稔痩果姿、神奈川、と記す)


 ◆B小穂は赤渇色◇基部の鞘は赤渇色
  ◆C根茎は這う◇熟期の小穂の鱗片は隙間なく並ぶ
(GOSHKT、関東以西) ◇鱗片1.5〜2mm、長楕円、背側やや反る、鋭頭、中肋突出し芒状;小穂6〜20mm;雄しべ3個【コアゼガヤツリ】=ミズハナビ
  ◆C叢生する◇熟期の小穂は鱗片間に隙間あり小軸が裸出する
            ◆D鱗片1〜1.2mm、長卵形、鋭頭、中肋微突し芒状;小穂5〜12mm
(TK、関東以西)                       ;雄しべ1個とK03に報告あり【ツルナシコアゼガヤツリ】
(GOSHKT、福島・新潟以西)D鱗片0.6〜1mm、楕円形、切鈍頭、全縁〜微突、芒にならず;小穂3〜8mm【ヒメガヤツリ】=ミズハナビ

(参考;K03より「熟期に鱗片間に隙間が生じ小軸が裸出することが両者に共通するが、ミズハナビは小軸が伸びることで鱗片間に隙間ができ、ツルナシコアゼガヤツリでは痩果が熟して膨らみ鱗片を押し広げることで隙間ができる」;大変優れた詳細な観察報告である)
(カラカサガヤツリあり、Gにコアゼガヤツリに近縁の植物とある;Sに大阪、帰化とある;シュロガヤツリの別名にカラカサガヤツリあるが、それとは異なる植物)
(参考;和名の似ているアゼガヤツリは柱頭2でイガガヤツリ亜属;鱗片鈍頭で先丸味がある)


A花序は総状花序;小穂多数が穂状または羽毛状に花軸に配列する(花軸は明らか)    この頁top
 ◆B茎下部の葉は退化し葉身不明(時に最上位の1個だけ短い葉身がある)◇総苞葉は短く刺状
(GOSHT、植栽、T現在なし)                        ◇根茎這う;丈1〜1.5m【シチトウイ】
(Hにオオシチトウあり、外国産、国内分布の記述なし)

 ◆B茎下部の葉は葉身が長く発達する
  ◆C根茎は長く這う
   ◆D花穂の中軸(小穂がつく軸)に刺毛がある◇総苞葉は花序より遥かに長い
(SKTH帰、近畿以北)    ◆E鱗片は初め黄渇色で熟して藁色、3mm;花柱0.5〜1mmで極短い【キハマスゲ=ショクヨウガヤツリ】
(GOSHK、神奈川以西、K絶滅)E鱗片は暗赤渇色を帯びる、2mm位;花柱は果1.2mmよりやや長い;湿地にはえる【オニガヤツリ】
(コオニガヤツリあり、Sはカヤツリグサとオニガヤツリの雑種、Gはコゴメガヤツリとオニガヤツリの雑種とする)

   ◆D花穂の中軸(小穂がつく軸)は平滑である◇苞葉は花序と同長か短い◇鱗片は渇〜紫渇色、3〜3.5mm
    ◆E小穂は線形、巾1.5〜2mm;畑地または砂地にはえ、海岸にも多い
(GOSHKT、関東以西) ◆F丈20〜30cm;苞葉は花序とほぼ同長;塊茎あり;葉は基部に数枚がやや反り、ロゼット状となる【ハマスゲ】
          ◆F丈40〜60cm;苞葉は花序より長い;株の基部は膨らむが塊茎はつけない
(TH帰、東京湾沿い、千葉1株記録)              ;葉は根生して斜上し、ロゼットは形成しない【セイタカハマスゲ】
(OS、四)
  ◆C叢生するか、または地下茎は極短く、匐枝は出ない
   ◆D茎はやや太く、丈1m以上になる大型植物◇果実は倒形ではない
    ◇小穂の総数は大変多く大形の花序をつくり;分花序は小穂が密集し隙間は少ない
    ◇鱗片の基部は翼状に沿下し、小軸は翼があるようにみえる
    ◆E小穂は斜上に着きごく密集し、花序の中軸はみえにくい
     ◆F小穂5〜10mm、扁平、熟して赤褐色;鱗片被針形、やや鈍頭1.5〜2.2mm;果実は細長楕円形
(GOSHKT、東北-北日本、関東、静岡、岐阜) ◇葉巾3〜7mm ;基部の鞘は濃褐色【ヌマガヤツリ】
     ◆F小穂4〜6mm、やや扁平、淡黄色;鱗片楕円形、鋭頭2mm;果実は細長卵形
(GOSHT、福岡、TK消滅)         ◇葉巾10〜15mm;基部の鞘は帯赤褐色【ツクシオオガヤツリ】
    ◆E小穂は開出着しやや密生、花序の中軸は明瞭
     ◇小穂3〜10mm、極扁平、緑褐色;鱗片長楕円、1.5〜2.2mm、先端突出しわずかに反曲する;果実は細長卵形
(GOSHKT、本)             ◇葉巾5〜15mm;基部の鞘は淡褐色【カンエンガヤツリ】
   ◆D茎は細く、丈20〜50(80)cm、中型の植物◇果実は倒形になる
    ◇小穂の総数はそれほど多くなく、花序は小型;分花序は小穂間に隙間がある
    ◆E花穂の中軸(小穂がつく軸)に刺毛が多数ある
      ◇鱗片の側面に強2脈目だつ(押し葉で顕著)、広楕円形、円頭、1〜1.5mm、一部紫渇色帯る
(GOSHKT、全国)     ◇小穂5〜10mm、線形扁平、巾1.5mm;果実は倒楕円形、1mm、暗渇色【ウシクグ】
(GSに、コゴメガヤツリとウシクグの雑種のコウヤガヤツリあり)

    ◆E花穂の中軸(小穂がつく軸)は無毛
     ◆F小穂の同じ側の鱗片は重ならず、1個分置きていどに離れてつく◇鱗片は楕円形、鈍円頭、1.5mm、赤褐色
(S、四以南、千葉消滅) ◇小穂5〜20mm、円柱状;果実は倒細楕円形、1.5mm、暗渇色【ホウキガヤツリ】
(変種ヒメホウキガヤツリが、宮古、石垣、西表にはあるという)

     ◆F小穂の同じ側の鱗片は、ほぼ接続して並ぶ
      ◆G鱗片3〜3.5mm、淡黄緑色、果実の倍長以上、中肋凸出し多少反曲する
            ◇小穂10〜30mm、巾2.5〜3.5mm;果実は広倒卵形1〜1.2mm、褐色
(GOSHKT、関東・新潟以西) ◇上部の小穂は掌状となり、下部では多少穂状となる(小穂のつく中軸が伸びず短い)【クグガヤツリ】
      ◆G鱗片は2.5mm以下、淡緑色で縁の下半部に大きな紫渇班がある
       ◇鱗片2〜2.5mm、中肋は凸出反曲せず
(KTH帰、東京、神奈川、千葉、大阪) ◇小穂10〜15mm、巾1.5〜2mm;果実は倒卵形、1.2mm、黄渇色【ゴマフガヤツリ】
      ◆G鱗片は2.3mm以下、鱗片に紫渇班はない
       ◆H鱗片の中肋は凸出し反曲する◇花序枝は無分岐(散形花序)
        ◇花穂の中軸小軸に狭翼あり(アオ未確認);果実は濃褐色
        ◆I鱗片淡緑色 、1.5〜2.2mm
(果実が鱗片の中に有る場合、小穂が褐色を帯びてみえるが、鱗片の側面は淡緑である)
(K、埼玉、東京・伊豆大島、神奈川、愛知、和歌山) ◇小穂 6〜10mm、巾2mm ;果実1〜1.3mm【アオチャガヤツリ】
        ◆I鱗片赤渇色
(GOSHKT、本以南)  ◆J鱗片2〜2.3mm ◇小穂10〜25mm、巾2mm ;果実1.3mm【チャガヤツリ】
(Kコチャガヤツリ)
         ◆J鱗片1.5〜1.8mm◇小穂 5〜15mm、巾1.5mm;果実0.8〜1mm
(SK、本、K88以後調査でなし)   【オオチャガヤツリ=チャイロクグガヤツリ】
(K狭義チャガヤツリ)

(Kでは、チャガヤツリに対し和名コチャガヤツリを使用している。経緯は「和名の混乱を記録する」に掲載したのでご参照いただきたい)
(GSに、チャガヤツリとクグガヤツリの雑種としてチャイロクグガヤツリがあるが、Kは基準票本を検討した結果、狭義のチャガヤツリであったとした。Kの狭義チャガヤツリはオオチャガヤツリである為、オオチャガヤツリ=チャイロクグガヤツリとなる)
(SKに、オニチャガヤツリあり、カヤツリグサとチャガヤツリの雑種とする。Gはこの雑種にオオチャガヤツリを用いたが、オオチャガヤツリはすでに大井1931でチャガヤツリの変種に対し用いられており適当ではない)
(GSに、フサガヤツリあり、チャガヤツリとコゴメガヤツリの雑種とする。Sはアイノコガヤツリを別名とする)
(GSに、チャハマスゲあり、チャガヤツリとハマスゲの雑種とする)


       ◆H鱗片の中肋は凸出するが反曲せず◇鱗片黄〜黄渇色◇花序枝は分岐する(複散形花序)
(GOSHKT、本以南)       ◇花穂の中軸小軸に狭翼がある◇小穂5〜15mm;果実は黒色帯びる【カヤツリグサ】
       ◆H鱗片の中肋はほぼ凸出せず円頭◇鱗片黄〜黄渇色◇花序枝は分岐する(複散形花序)
(GOSHKT、本以南)       ◇花穂の中軸小軸には翼がない◇小穂3〜10mm;果実は黒色帯る【コゴメガヤツリ】
(GSKTに、コゴメガヤツリとカヤツリグサの雑種のヒラボガヤツリあり)

(H帰にオオタガヤツリあり、三重、帰化、とする)

===================================
 この頁top

参考検索2003《狭義カヤツリグサ亜属Cyperus》(『カヤツリグサ属』より、亜属相当を抜粋;Y)
◆柱頭3、果は3稜
◆A小穂は花序枝の先に頭状または掌状につく
◆B基鞘は赤渇色;小穂の花穎は赤渇色;下方の葉は短い;花序の枝は2-3回分枝する
◆C匐枝がある;小穂は花が隙間なく密につく;多年草【コアゼガヤツリ】
◆C匐枝はない;小穂は疎花で隙間が見える;1年草【ミズハナビ(ヒメガヤツリ)】
◆B基鞘は赤味を帯びない;小穂の花穎は淡緑色
◆C1年草;葉身がある;総苞葉は少数
◆D果は花穎とホボ同長で、渇色、鋭3稜【タマガヤツリ】
◆D果は花穎より明らかに短く、淡渇色、鈍3稜【ヒナガヤツリ】
◆C多年草
◆D葉身は長く;総苞葉は少数【メリケンガヤツリ】
◆D葉身は退化し;総苞葉は多数【シュロガヤツリ】
◆A小穂は花序枝に穂状または羽状に配列してつく
◆B下方の葉は退化して葉身は不明;総苞葉は短い;高さ1-1.5m【シチトウイ】
◆B下方の葉は発達して長い
◆C地下茎は長く伸びるか、長い匐枝がでる
◆D花穎は藁色で長さ3mm;苞葉は花序より遥かに長い;果は灰渇色【キハマスゲ】=ショクヨウガヤツリ
◆D花穎は赤渇または紫渇色で長さ3-3.5mm;苞葉は花序と同長か短い;果は暗渇色
◆E高さ20-30cm【ハマスゲ】
◆E高さ40-60cm【セイタカハマスゲ】
◆C地下茎は極短く、匐枝は出ない
◆D小穂はやや扁平;花穎は鋭頭で2mm;果は長楕円形【ツクシオオガヤツリ】
◆D小穂は著しく扁平;花穎は1.7-2mmで先端は突出して僅かに反曲する;果は広楕円形【カンエンガヤツリ】
◆C地下茎、匐枝はなく叢生する;1年草
◆D稈は太い;花序枝は小穂が隙間なく密生する;花穎は楕円形で鈍頭;果は狭楕円形;沼地生【ヌマガヤツリ】
◆D稈は細い;花序枝は小穂が疎につく;花穎は倒卵または広楕円形;果は倒卵形
◆E花穂の中軸には縁毛がある;花穎は血紫渇色で全縁;全草をもむとレモン様の香りがある【ウシクグ】
◆E花穂の中軸は無毛;花穎は淡黄緑または赤渇色;レモン様の香りはない
◆F花穎長3-3.5mm【クグガヤツリ】
◆F花穎長2-2.5mmで、縁近くに紫渇色の斑紋がある【ゴマフガヤツリ】
◆F花穎長1-1.5mm
◆G中軸と小軸は無翼;花穎は先端は丸い【コゴメガヤツリ】
◆G中軸と小軸に狭翼がある;花穎の先端は突出する
◆H花穎は淡黄-黄渇色、先端は短く直立し凸端【カヤツリグサ】
◆H花穎は赤渇色、先端は突出して背側に反曲する【チャガヤツリ】
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
 この頁top
参考検索2001《カヤツリグサ亜属Cyperus》(『カヤツリグサ属』より亜属の部分を抜粋;Y)
◆A小穂は頭状に密生してつく
◆B鱗片は暗渇紫色で長さ0.5mm【タマガヤツリ】
◆B鱗片は緑色で長さ2mm【メリケンガヤツリ】
◆A小穂は花序の枝に穂状または10個以下が掌状につく
◆B小穂は花序枝の先に掌状につく
◆C小穂は緑-緑白色
◆D鱗片は長さ3-3.5mm【クグガヤツリ】
◆D鱗片は長さ2mm以下
◆E鱗片は淡緑色で先端が反曲する;小型の植物【ヒナガヤツリ】
◆E鱗片は淡渇色で被針形;大型の植物【シュロガヤツリ】
◆C小穂は赤渇色
◆D鱗片は長さ1.5-2mm;雄蕊は3個;匍匐根茎がある【コアゼガヤツリ】
◆D鱗片は長さ1-1.2mm、先端は尖る;雄蕊1個;普通叢生し、時に短い匍匐根茎をひく【ツルナシコアゼガヤツリ】
◆D鱗片は長さ0.6-1mm、先端が切形に近く、反曲する;雄蕊は0-2個;叢生する【ミズハナビ】=ヒメガヤツリY

◆B小穂は穂状につく
◆C多年草で匐枝を伸ばし、先端に塊茎をつくるものもある
◆D小穂のつく軸に刺毛がない【ハマスゲ】
◆D小穂のつく軸に刺毛がある
◆E鱗片は初め黄渇色で熟すと藁色になる;花柱は極短い【ショクヨウガヤツリ=キハマスゲ】
◆E鱗片は暗赤渇色を帯びる;花柱は痩果よりやや長い【オニガヤツリ】
◆C叢生する1年草または短命な多年草で、匐枝や塊茎をつくらない
◆D鱗片は長さ1.5-2mm;痩果は鱗片の半長;時に越年する丈1m以上大型植物
◆E小穂が密につくため小穂のつく軸は見えない;鱗片被針、茶渇熟【ヌマガヤツリ】
◆E小穂密につくが小穂のつく軸は見える;鱗片楕円、黒渇熟(黄褐Y)【カンエンガヤツリ】
◆D鱗片は長さ1-2.3mm;痩果は鱗片の2/3-同長;高さ20-50cmの中型の植物
◆E小穂のつく軸に刺毛有り【ウシクグ】
◆E小穂のつく軸に刺毛がない
◆F鱗片は先端が尖って反曲
◆G鱗片は白緑色【アオチャガヤツリ】
◆G鱗片は赤渇色
◆H鱗片は長さ2-2.2mm;痩果は長さ1.3mm【チャガヤツリ】
◆H鱗片は長さ1.5-1.8mm;痩果は長さ0.8-1mm【コチャガヤツリ】
◆F鱗片の先端は反曲しない
◆G鱗片は緑色で紫渇色の班がある【ゴマフガヤツリ】
◆G鱗片は黄または黄渇色
◆H鱗片は黄渇色で、先端がやや尖る【カヤツリグサ】
◆H鱗片は黄色で、先端は鈍頭【コゴメガヤツリ】
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
 この頁top
参考検索1982《狭義カヤツリグサ亜属Cyperus》(『カヤツリグサ属』の亜属部を抜粋;Y)
◆B小穂は花穂の中軸上に羽状につく
◆C多年草で、短い根茎があるか、または基部に翌年の新芽をつける
◆D小穂は多数の花をつけ、すくなくとも十分発達したものは長さ5mm以上
◆E根茎は長く伸びるか、長い匐枝が出る
◆F茎は基部に長い根出葉がある
◆G花穂の中軸に剛毛状の小刺がある;鱗片は広卵形で、長さ2mm位、湿地にはえる【オニガヤツリ】
◆G花穂の中軸には小刺がない;鱗片は狭卵形で、長さ3-3.5mm、畑地または砂地にはえ、海岸にも多い【ハマスゲ】
◆F茎の基部は葉身のない葉鞘で包まれる【シチトウ】
◆E根茎は短くて匐枝が出ず、茎は株立ちになる
◆F小穂はやや扁平で、長さ4-6mm、鱗片は鋭頭、福岡県の湿地にはえる【ツクシオオガヤツリ】
◆F小穂はいちじるしく扁平で、長さ5-10mm、鱗片は黄褐色を帯び、中肋は緑色で、先端が突出してわずかに反曲する【カンエンガヤツリ】
◆C1年草で、根茎はない(ヌマガヤツリを除き、多くは小型で、やややわらかい)
◆D茎はやや太く、小穂は花序にはなはだ多数つき、密生する;鱗片と果は狭長楕円形【ヌマガヤツリ】
◆D茎はやや細く、鱗片は広倒卵形、または広楕円形、果は倒卵形
◆E鱗片は長さ1-1.5mm、円頭、全縁または凸頭で、果とほぽ同長;小穂は幅1.5-2mm
◆F花穂の中軸には縁毛があり、鱗片は血紫褐色で、全縁;全草をもむとレモン様の香りがする;湿地にはえる【ウシクグ】
◆F花穂の中軸は無毛、鱗片は淡黄緑色または赤褐色で、先端は多少凸端に終わる;中性の草地や畑地にはえ、香気はない
◆G鱗片は淡黄緑色、先端は短く、直立する突起に終わる
◆H花穂の中軸および小穂の小軸にはほとんど翼がなく、鱗片の先端はわずかに凸端に終わる【コゴメガヤツリ】
◆H花穂の中軸および小穂の小軸は翼があり、鱗片は明らかに凸端に終わる【カヤツリグサ】
◆G鱗片は赤褐色、先端はややいちじるしい外曲する突起に終わる【チャガヤツリ】
◆E鱗片は突起とともに長さ3-3.5mmで果の3倍;小穂は淡黄緑色で、幅2.5-3mm【クグガヤツリ】
◆B小穂は束状または掌状に花穂の上端につき、花穂の中軸は発達しない;全体小型の1年草または多年草
◆C鱗片は暗血褐色または黒褐色、円頭で、徴凹端に終わり、突出しない;果は鱗片とほぼ同長で、帯褐色【タマガヤツリ】
◆C鱗片は淡緑色、または血赤色を帯び、果は鱗片よりも明らかに短くて淡白色または淡褐色
◆D小穂は明らかに扁平で、両縁は鱗片の背面に鋭い竜骨があるために鋭形となる<Y《狭義のカヤツリグサ亜属》に相当>
◆E鱗片は鈍頭、はなはだ短い凸端に終わり、ときに血赤色を帯びる
◆F茎の基部にはときに細長い匐枝がある;小穂の小軸は鱗片に被われてほとんど見えない;鱗片の凸端は鱗片の上縁よりはすこし長い【コアゼガヤツリ】
◆F茎の基部に匐枝は出ない;小穂の小軸は一部露出する;鱗片はその凸端が上縁をこえない【ヒメガヤツリ】
◆E鱗片は円頭または切形で、淡色をなし、中肋は緑色で、長くてやや外曲する凸端に終わる【ヒナガヤツリ
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
 この頁top
参考検索1973《狭義カヤツリグサ亜属Cyperus》
◆B柱頭は常に3;果は3稜《S;Cyperus亜属(狭義カヤツリグサ亜属Y)》
◆C花序枝の先に小穂は頭状又は掌状につく;果は白色
◆D基鞘は赤渇色;小穂の穎は赤渇色;下方の葉は短い;花序の枝は2-3回分岐する
◆E1年草、叢生;小穂は疎花で隙間が見える【ヒメガヤツリ】
◆E多年草、シバシバ匐枝がある;小穂は花が隙間なく密につく【コアゼガヤツリ】
◆D基鞘に赤味を帯びない
◆E1年草;果は淡黄色
◆F穎の頂は長く突出て背へ反曲、淡緑色、1mm;果は鈍3稜【ヒナガヤツリ】
◆F穎は赤渇-黒渇色、長さ0.5mm;果は鋭3稜【タマガヤツリ】
◆E多年草
◆F葉身は長い;総苞葉は少数【メリケンガヤツリ】
◆F葉身は退化;総苞葉は多数【シュロガヤツリ】
◆C花序枝に小穂は穂状又は羽毛状に配列し;花軸は明らか
◆D下方の葉は退化して葉身は不明
◆E小型で高さ30-60cm【ヒメカミガヤツリ】
◆E中型で高さ1-1.5m;苞は短い【シチトウイ】
◆E大型で高さ2-3m【カミガヤツリ】
◆D下方の葉は発達し長い
◆E多年草、稀に2年草;地下茎又は越冬芽をつける
◆F地下茎は長く伸長してはう
◆G中軸に刺毛が列生;穎は広卵形、長さ2mm;果は楕円形、渇色、1.2mm;葉巾5-10mm【オニガヤツリ】
◆G中軸は平滑;穎は狭卵形
◆H穎は藁色、長さ3mm;苞葉は花序よりはるかに長い;果は灰渇色【ショクヨウガヤツリ】=キハマスゲ
◆H穎は赤渇又は紫渇色、長さ3-3.5mm;苞葉は余り長くない;果は暗渇色
◆I小穂は巾1.5-2mm【ハマスゲ】
◆I小穂巾2.5mm、やや密【トサノハマスゲ】
◆F地下茎は短い
◆G花序枝は広卵-広楕円形に小穂を密生;穎は広楕円形で、円頭、1.5mm;果1.2mm【ホウキガヤツリ】
◆G花序枝は円柱状に多数の小穂つける;穎の基部は小軸へ翼状に流れつく
◆H小穂はやや扁平;穎は鋭頭、2mm;果は長楕円状、長さ0.8-1mm【ツクシオオガヤツリ】
◆H小穂は著しく扁平;穎の先端は凸形反曲し、長さ1.7-2mm;果は広楕円形、0.8-1mm【カンエンガヤツリ】
◆E1年草で、叢生する
◆F沼地生;稈は太い;花序枝は小穂が隙間なく密生;穎は狭楕円、鋭頭、1.5mm;果は狭楕円形、0.8mm【ヌマガヤツリ】
◆F陸地に生じ;稈は細い;花序枝は小穂が疎につく;穎は倒卵形又は広楕円形;果は倒卵形
◆G中軸に辺毛がある;小穂巾1.5mm;穎は赤紫渇色、長さ1.2mm、先は円截形;果は暗渇【ウシクグ】
◆G中軸は無毛;穎は淡緑-赤渇色
◆H穎長3-3.5mm;花序枝は僅数で開出;小穂は光沢ある淡緑又は藁色で、巾2.5-3mm【クグガヤツリ】
◆H穎長1-1.5mm、果と同長又は少し長い
◆I中軸と小軸は無翼;穎は先僅かに凸形、長さ1-1.5mm【コゴメガヤツリ】
◆I中軸と小軸に狭翼あり;穎の先は突出
◆J穎は淡黄-黄渇色、先端短く直立し凸端、長さ1.5mm【カヤツリグサ】
◆J穎は赤渇色、先端は突出して背へ明らかに反曲する、長さ1.5mm【チャガヤツリ】
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
 この頁top
参考検索1972《狭義カヤツリグサ亜属Cyperus》(『カヤツリグサ属』の亜属部を抜粋;Y)
◆小穂は束状または掌状につき、花穂の中軸は全く発達しない;小形の1年草または多年草である《Y;狭義カヤツリグサ亜属》
◆E果は殆ど鱗片と同長で、鋭3稜形をなし、帯渇色;鱗片は暗血渇色で、時に黒渇色、円頭であって微凹端、凸端がない【タマガヤツリ】
◆E果は長さ鱗片の1/4-1/3で鈍稜があり、白色;鱗片は淡色または赤渇色を帯びる、凸端
◆F鱗片は鈍頭、甚だ短い凸端に終わり、時に1部赤色を帯びる
◆G稈の基部は時に細長い匐枝がある;小穂の小軸は鱗片に被われて殆ど見えず;鱗片の凸端は鱗片の上縁よりも少し長い【コアゼガヤツリ】
◆G稈は叢生し匐枝がない;小穂の小軸は1部露出する;鱗片はその凸端が上縁を越えない【ヒメガヤツリ】
◆F鱗片は円頭またはやや截頭であって、長くやや反曲する凸端に終わり、淡色であって緑色の中肋がある【ヒナガヤツリ】
◆C小穂は穂状につき、花軸は明瞭である《Y;狭義カヤツリグサ亜属》
◆D多年草で基部に根茎があるかまたは翌年の新芽つける;小穂の小軸は通常著しい翼がある;花柱は通常やや長い
◆E根茎は長く伸長横臥し、または細長い匐枝がでる
◆F稈は基部に長い葉があり;苞は花序より長いか、または同長である
◆G花穂の中軸は剛毛状の小刺があり;鱗片は広卵形で、長さ約2mm;湿地に生える【オニガヤツリ】
◆G花穂の中軸は小刺がなく;鱗片は狭卵形、長さ3-3.5mm;砂地生【ハマスゲ、トサノハマスゲv】
◆F稈は基部に無葉身または短い葉身を持つ葉鞘がある【シチトウイ】
◆E根茎は短くて匐枝をつけず、稈を叢生する
◆F小穂は著しい扁平でなく、長さ4-6mm;鱗片は鋭頭をなす【ツクシオオガヤツリ】
◆F小穂は著しい扁平で、長さ5-8mm;鱗片は緑色の中肋が突出して僅かに反曲する凸端をなす【カンエンガヤツリ】
◆D1年草
◆E稈はやや肥厚し;小穂は花序に甚だ多数ついて密生する;鱗片は狭長楕円形、やや鈍頭;果は狭長楕円形をなす;湿地に生える【ヌマガヤツリ】
◆E稈はやや細く;小穂はやや少数または多数;鱗片は広楕円形または広倒卵形で、円頭、全縁か凸端、またはやや鈍頭であって凸端をなし;果は倒卵形をなす
◆F鱗片は長さ1-1.5mm、円頭で全縁または凸端、果と殆ど同長である
◆G花穂の中軸は縁毛があり;鱗片は血紫渇色で、全縁【ウシクグ】
◆G花穂の中軸は無毛;鱗片は淡黄色または赤渇色で、多少凸端
◆H花穂の中軸および小穂の小軸は殆ど翼を持たず;鱗片は淡黄色で、僅かに凸端【コゴメガヤツリ】
◆H花穂の中軸および小穂の小軸は翼があり;鱗片は明らかに凸端
◆I鱗片は淡黄色、または帯黄渇色、先端の凸起は短くて直立する【カヤツリグサ】
◆I鱗片は赤渇色、先端の凸起はやや著しく、少し反曲する【チャガヤツリ】
◆F鱗片は凸端とともに長さ3-3.5mm、やや鈍頭、長さは果の約3倍である【クグガヤツリ】
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
 この頁top
参考検索1964『カヤツリグサ属Cyperus』
◆1.果実は3稜形;柱頭は3個(カヤツリグサ節Sect.Cyperus)
◆2.小穂は伸長した軸(以下花軸という)上に互生して穂状となる
◆3.小穂の鱗片の基部は小軸に沿下する;為に小軸は翼があるように見える;花柱は果体の2倍またはそれ以上
◆4.花軸は多数の小穂を着け、円柱形、明らかに長さは巾より大である
◆5.葉には伸長した葉身がある;野生種
◆6.小穂は直立または斜上し、きわめて密生【ツクシオオガヤツリ】
◆6.小穂は開出し、疎である【カンエンガヤツリ】
◆5.葉は総て無葉身の鞘に退化している;本邦では栽培だけである
◆6.稈は租大、3mに達する【カミガヤツリ】
◆6.稈は中位、30-60cm【ヒメカミガヤツリ】
◆4.花穂は倒卵形、またはだ円形、長さは普通巾の2倍に達しない;小穂は余り多数でない
◆5.稈は多少そう生し、地下走出枝はない;大形の植物で高さ1mにおよぶ【ヌマガヤツリ】
◆5.稈は疎生し、長い地下走出枝がある;小形の植物で高さ10-40cm【ハマスゲ】
◆3.小軸の稜は翼状にならない;花柱は短く、果体の半長または2/3位である
◆4.多年草で長く匍った地下茎がある
◆5.葉は殆んど鞘状に退化し、時に最上位の1個だけ短い葉身がある;多く栽培される【シチトウイ】
◆5.葉は上位のものは伸びた葉身を持つ【オニガヤツリ】
◆4.1年草で稈はひげ根から多少そう生する
◆5.果実は鱗片と殆んど等長である;小穂は長く伸びた軸上に穂状に着く
◆6.花軸は褐色の剛毛があり、小穂の鱗片は血赤紫渇色を帯び、先は円く尖らない【ウシクグ】
◆6.花軸は無毛、鱗片は黄色、黄渇色または淡渇色で中肋は多少凸端となる
◆7.花穂は分岐する;小穂の鱗片は円頭または浅く凹頭で微凸端である
◆8.小穂の鱗片は黄色;花穂は多少傾く【コゴメガヤツリ】
◆8.小穂の鱗片は黄渇色;花穂は直立【カヤツリグサ】
◆7.花穂は単純で分岐しない;小穂の鱗片は淡渇色で先は明らかに尖る【チャガヤツリ】
◆5.果実は鱗片の半長位;小穂は上部のものは殆んど掌状となり、下部のものは短く伸長した花軸上で多少穂状となる【クグガヤツリ】
◆2.小穂は散形花序の技の先に頭状または掌状につく、従って花軸をかく
◆3.小穂の鱗片の先は長く凸出し強く外側へ反る;小形の1年草で全体に淡緑色【ヒナガヤツリ】
◆3.小穂の鱗片の先はやや尖るかまたは鈍いが、決して外側へ反らない;植物体は1部褐色を帯び、若し全体緑色の場合は大形の多年草である
◆4.植物体は高さ30cm以下;葉鞘は紅褐色を帯び、小穂は赤渇色で疎である
◆5.小穂の鱗片は密に相接して完全に小軸をかくしている;多年草で多くは明瞭な地下走出枝がある【コアゼガヤツリ】
◆5.小穂の鱗片はややゆるく接するので小軸はそのすきまに見える;1年章でそう生する【ミズハナビ】
◆4.植物体は普通に生長した場合、高さ30-90cm、葉鞘は褐色または汚淡緑色である
◆5.1年草、低湿地に普通【タマガヤツリ】
◆5;多年箪、外来品である
◆6.葉は伸長した葉身がある;総苞片は少数【メリケンガヤツリ】
◆6.葉は無葉身の鞘に退化している;総苞片は多数で皆同長【シュロガヤツリ】
―――――――――――――――――――――――――――――――――――

この頁top  syokubutu kensaku