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頁概要 ◇検索表(1);(やや)規則的な枝を出す固体 ◇検索表(2);枝が(ほとんど)ない個体 ◇検索表(3);不規則な枝を出す個体 ◇学名一覧 ◇覚書 ◇参考文献 ◇参考検索
〔トクサ科トクサ属(Equisetum) 図入り検索表〕 (09/11/21)
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《覚書》
◇トクサ;岩槻(1992)は、「最近のHaukeの見解では、葉鞘の歯片にみられる特徴から、北米・東アジアのものはヨーロッパのものから区別されて
var. affine (Engelm.) Eaton とよばれる」、と記している。
◇トクサ;杉本(1979)は、「稀に何かのはずみに枝のでることもある」、と記している。
◇オオトクサ;北米原産で高さ1mを超え、水湿地や畑などに植栽されるという。
◇チシマヒメドクサ;日本庭園や植物園に良く植えられる。一般にヒメドクサとして園芸流通しているものは、チシマヒメドクサの場合が多いという。
◇チシマヒメドクサ;岩槻(1992)は、「北海道のものは茎が細く、小さくて form. anceps (Milde) Broun とよばれるものに相当するが、区別すべきかどうか研究を要する」、と記している。
◇ミズドクサ;岩槻(1992)は、「主茎が分岐しないことがあり、ミズドクサ亜属のものとしては、この変異形は特異である。枝を出す型と出さない型を種内分類群で区別することもあるが、変異型が遺伝的に固定されたものではないだろう」、と記している。
◇ミモチスギナ;杉本(1979)は、「一時的に現れる場合と、固定して毎年一定の場所に現れる場合と両様あるようである」、と記している。
◇オクエゾスギナ;岩槻(1992)は、「遺伝的に固定された性質ではないようである」、と記している。
◇ハマスギナ(ミズスギナ × スギナ);杉本(1979)はまだ未発見と記し、中池(1992)は、最近日本でも見つかる、と記している。
《学名一覧》
トクサ科『トクサ属(Equisetum)』
◇トクサ Equisetum hyemale L.
◇ハマトクサ Equisetum hyemale L. var. schleicheri Milde
◇エダウチトクサ Equisetum hyemale L. var. ramosum Honda
◇フイリトクサ Equisetum hyemale L. form. variegatum Hort.
◇イヌドクサ Equisetum ramosissimum Desf.
◇タカトクサ Equisetum ramosissimum Desf. ver. ripense (Nakai et F. Maekawa)
Tagawa
◇ヒメドクサ Equisetum scirpoides Michx.
◇チシマヒメドクサ Equisetum variegatum Schleich. ex Weber et Mohr
◇オオトクサ Equisetum prealtum Raf.
◇ミズドクサ Equisetum fluviatile L.
◇ミズスギナ Equisetum fluviatile L. form. verticllatum Doell
・田川(1959)・岩槻(1992)・中池(1992)はミズスギナを分けず、ミズドクサ内に含めている。
◇スギナ Equisetum arvense L.
◇ミモチスギナ Equisetum arvense L. form. campestre (Schultz) Klinge
◇オクエゾスギナ Equisetum arvense L. form.boreale (Bong.) Love
◇イヌスギナ Equisetum palustre L.
◇フサスギナ Equisetum sylvaticum L.
◇ヤチスギナ Equisetum pratense Ehrh.
◇テトリトクサ(イヌドクサ × トクサ) Equisetum × moorei Newn.
◇フォーリースギナ(イヌスギナ × スギナ) Equisetum × rothmaleri C. N. Page
◇ハマスギナ(ミズスギナ × スギナ) Equisetum × litorale Kuhlew. ex Rupr.
◇岩槻(1992)によると、欧米などには E. × trachyodon A.Br.(チシマヒメドクサ × トクサ)、E. × naegerianum
W.Koch ex rothm.(チシマヒメドクサ × イヌドクサ)、E. × moorei Newm.(イヌドクサ × トクサ)、などがあるという。
◇岩槻(1992)は、「欧米では、ミズドクサとスギナとの間の自然雑種E. × litorale Kuhlew. ex Rupr. が報告されている」、と記している。
(2009/11/21;山口純一)
《参考文献》
岩槻邦男編 1992.日本の野生植物 シダ,311pp.平凡社. (略記 H)
倉田悟・中池敏之編 1985.トクサ科.日本のシダ植物図鑑 4,pp.2-79.東京大学出版会.
光田重幸 1986.検索入門シダの図鑑,223pp.保育社.
村田威夫 2003.トクサ科.千葉県の自然誌 別編4 千葉県植物誌,pp.1-2.千葉県. (略記 T)
中池敏之 1992.増補改訂版 新日本植物誌 シダ篇,868pp.至文堂.
佐々木あや子 2001.トクサ科.神奈川県植物誌2001,pp.20-22.神奈川県立生命の星・地球博物館. (略記 K)
杉本順一 1979.日本草本植物総検索誌Vシダ編,481pp.井上書店. (略記 S)
田川基二 1959.原色日本羊歯植物図鑑,270pp.保育社. (略記 G)
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参考検索2003 トクサ科『トクサ属』
◆A夏緑性
◆B茎は2形;胞子茎(ツクシ)は、葉緑体をもたず、分岐しない【スギナ】
◆B茎は2形にならない;胞子嚢穂は主茎の先端につける【イヌスギナ】
◆A常緑性
◆B茎は節で2〜3本分枝【イヌドクサ】
◆B茎は分枝しない、茎の径は10mm以上【トクサ】
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参考検索2001 トクサ科『トクサ属』
◆A茎は2形をなし、栄養茎は枝を規則正しく輪生する【スギナ】
◆A胞子嚢穂をつける茎とつけない茎は同形、ともに緑色で、分枝しないか、まばらに分枝する
◆B茎は夏緑性;胞子嚢穂の先端は円い、胞子嚢穂は有柄【イヌスギナ】
◆B茎は常緑性;胞子嚢穂の先端は微突頭、胞子嚢穂は無柄
◆C茎は節で数本の枝を不規則に出す【イヌドクサ】
◆C茎は枝を出さない【トクサ】
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参考検索1992 トクサ科『トクサ属』
◆A茎は夏緑性,胞子嚢穂をつける茎とつけない茎は同形かまたは二形,少なくとも胞子嚢穂をつける茎は分枝する;胞子嚢穂の先端は円頭《ミズドクサ亜属Subgen.Equisetum》
◆B茎は二形をなし,胞子嚢穂をつけない茎は規則正しく枝を輪生し,つける茎は葉緑体をもたず,淡紅色から淡褐色
◆C葉鞘は長さ0.3-1cm(胞子嚢穂をつけるもので約2cm),歯片は暗褐色で白膜縁
◆D主軸の隆条には刺がなく,葉鞘の歯片はわずかに白膜縁;胞子嚢をつける茎は胞子散布後すぐに枯死する【スギナ】
◆D主軸の隆条には細かい刺があり,葉鞘の歯片は顕著な白膜縁;胞子嚢をつける茎は緑色で,枝を出すものがあり,胞子散布後も枯死しない【ヤチスギナ】
◆C葉鞘は長さ1-3cm(胞子嚢穂をつけるもので約5cm),歯片は赤褐色から淡褐色,辺縁に白膜はない【フサスギナ】
◆B胞子嚢穂をつける茎とつけない茎は同形,ともに緑色,まぱらに分枝する
◆C茎の髄腔は茎の直径の3/4以下,表面の隆条は5-10条でやや顕著;葉鞘の歯片は顕著な白膜縁【イヌスギナ】
◆C茎の髄腔は直径の4/5以上,表面の隆条は12-24条で目だたない;葉鞘の歯片の辺縁はわずかに白膜縁【ミズドクサ】
◆A茎は常緑性,胞子嚢をつける茎とつけない茎は同形で,分枝しないか,まれに分枝する(イヌドクサ);胞子嚢穂の先端に微突起がある《トクサ亜属Subgen.
Hippochaete》
◆B茎は屈曲せず,直立し,髄腔があって中空,主軸では少なくとも径1mm以上
◆C茎は節で2-3本の枝を不規則に出す【イヌドクサ】
◆C茎は枝を出さない
◆D葉鞘には黒線があり,歯片は早落性;茎の太さは2.5mm以上【トクサ】
◆D葉鞘には黒線がなく,歯片は宿存性;茎は太くても径3mm以内【チシマヒメドクサ】
◆B茎は不規則に波状に屈曲し,髄腔がなくて中実,太くても径0.6mm以内【ヒメドクサ】
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参考検索1979 トクサ科『トクサ属』
◆A茎は枝がなくて径0.5〜1o;穂は無梗
◆B茎の中央に孔がなくて、3〜(4)小孔がある;外面は6溝条がある;鞘歯片は3(時に4)片【ヒメドクサ】
◆B茎の中央に直径の1/4位の中央孔がある;外面に6〜8溝条がある;鞘歯は6〜8片【チシマヒメドクサ】
◆A茎は径3o以上、もしくはそれより細ければ節に枝がつく
◆B茎の実質は甚だ薄くて、中央孔は直径の4/5をしめる;夏緑性で、穂は有柄;鞘歯片は黒色で白辺がない
◆C枝がないか、短い2〜3cmの枝を不規則につける【ミズドクサ】
◆C枝は長くて規則正しく多くつく【ミズスギナ】
◆B茎の実質は多少厚くて中央孔は直径の3/5以下
◆C茎は枝がないか又は不規則に枝をつける;常緑性;穂は無柄;鞘歯片は脱落し易い
◆D茎は径5〜8o、濃緑色で枝がない
◆E鞘筒部は長さ4〜8oで直径と同じ長【トクサ】
◆E鞘筒部は長さ10〜15oで径よりも長い【ハマドクサ】
◆D茎は径3〜5o、不規則に分岐し白緑色を呈す
◆E高さ30〜100p;著しく粗造;歯片の白辺は狭い【イヌドクサ】
◆E高さ120〜200p;少し粗造;歯片の白辺は広い【タカトクサ】
◆C枝は正しく枝を輪生する;穂は有柄;夏緑性
◆D鞘歯は3〜4体に分れる;初めはツクシの実茎の如く枝がなくて穂をつけているが、穂が熟して枯れると、節から枝が輪生して外曲し更に小枝を輪生し、その枝は粗造【フサスギナ】
◆D鞘歯は下部一体の鞘状で、上部は1稜1片毎に離れる;枝は湾曲しない
◆E主茎の隆条は粗造;枝は再分岐しない;鞘歯片は中肋だけ濃色で他は広く淡色;茎は初め枝がなくて頂に穂があるが、後に枝を出す【ヤチスギナ】
◆E主茎の隆条は平滑
◆F主茎の中央孔は太くて直径の半分又はより太い;枝は4〜5稜で;鞘歯は黒色【ハマスギナ】
◆F主茎の中央孔は細くて直径の1/5以下
◆G根茎は密毛がある;下の枝の最下節間はその枝のつく節の鞘よりも長い【スギナ】
◆G根茎は無毛;下の枝の最下の節間はその枝のつく節の鞘よりも短い;穂を生ずる茎は枝のあるものに限る【イヌスギナ】
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参考検索1979 《ツクシ検索》(緑でない実茎)
◆A鞘歯は3〜4体をなす;後に枝を出す【フサスギナ】
◆A鞘歯は多数に先は分離する
◆B鞘歯は暗褐色;後に枝を出さないで枯れる【スギナ】
◆B鞘歯は白膜の縁がある;茎は後に枝を出す【ヤチスギナ】
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参考検索1959 トクサ科『トクサ属』
◆1茎は不規則に波状に屈曲し,径約1mm,髄腔がなくて中実,6隆条があり,枝をださず,葉鞘の歯片ば3個【ひめどくさ】
◆1茎は屈曲せず,髄腔があって中空,主軸の隆条は通常6本より多く,枝をだすものとださぬものとあり,葉鞘の歯片は6枚より多い
◆2髄腔は茎の直径の少なくとも4/5を占め,従って茎の壁は薄い,皮層に気道がなく,枝をだすものとださぬものとある【みずどくさ】
◆2髄腔は茎の直径の4/5に達することなく,従って茎の壁は厚い,皮層には溝に対する気道がある
◆3茎は規則正しく枝を輪生する
◆4主軸の隆条上に小刺がない
◆5下の枝の最下の節間は,その枝のつく主軸の節の葉鞘よりも長い【すぎな】
◆5下の枝の最下の節間は,その枝のつく主軸の節の葉鞘よりも短い【いぬすぎな】
◆4主輔の隆条上に小刺がある
◆5葉鞘の歯片はくっつきあって赤褐色膜質の3-4片にまとまり,枝はよく分岐している【ふさすぎな】
◆5葉鞘の歯片は全部遊離し,淡褐色またはほとんど白色,濃色の中肋があり,枝は分岐しない【やちすぎな】
◆3茎は枝をださないか,または不規則に少数の枝をだす
◆4茎は枝をださない
◆5葉鞘の歯片は脱落性,茎は太い【とくさ】
◆5葉鞘の歯片は宿存性,茎は細い【ちしまひめどくさ】
◆4茎は不規則に小数の枝をだす【いぬどくさ】
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