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《キク科 アレチノギク類似種 図入り検索表》 (09/9/30)

検索表 (拡大表示&プリント用PDF→アレチノギク類似種 検索図)
アレチノギク類似種図解検索、アレチノギクConyza bonariensis、オオアレチノギクConyza sumatrensis、ヒメムカシヨモギErigeron canadensisこの頁top

《学名・文献・産地》
『イズハハコ属
Conyza
 ◇アレチノギク   
Conyza bonariensis (L.) Cronquist (GSHKT、各地)
 ◇オオアレチノギク
Conyza sumatrensis (Retz.) E.Walker (GSHKT、本四九)

『アズマギク属
Erigeron
 ◇ヒメムカシヨモギ     
Erigeron canadensis L. (GSHKT、各地)
 ◇ケナシヒメムカシヨモギ
Erigeron pusillusNutt. (SHKT、中部以南にまれ)

《掲載にあたり》
 オオアレチノギクとヒメムカシヨモギは最も普通にみられ、草姿が目立つことから両種の区別は中級者の方々は既に取組まれておられていて特に難しくないが、アレチノギクが加わると少し複雑となり、典型品以外では多少紛れる場合もみられる。今回は花の無い時期から枯れて葉がなくなった時期までの検索表を考えてみた。余り例がないと思うが個体数が多いのと比較的長い間目にする植物であり、植物観察の楽しみが増えるのではないかと考えて作成してみた。
なお、枯れ花での検索で「うね状物」と仮称したものは、痩果を花托上に保持する部分で、花托の表皮なのかもしれないが、どういうわけかアレチノギクにはみられず検索のキーとした。
この検索表は初心者指導などにご活用いただければ幸いです。(2009/9/30;山口純一)

《参考文献》
北村四郎 1981. キク科.日本の野生植物 草本V 合弁花類,pp.156-235.平凡社. (略記 H)
北村四郎ほか 1992. キク科.原色日本植物図鑑 草本編T合弁花類,297pp.保育社. (略記 G)
大場達之 2001. キク科 イズハハコ属・アズマギク属.神奈川県植物誌2001,pp.1346,1352-1354.神奈川県立生命の星・地球博物館.
(略記 K)
大場達之 2003. キク科 イズハハコ属・アズマギク属.千葉県の自然誌 別編4 千葉県植物誌,pp.593-596.千葉県.
(略記 T)
杉本順一 1983. 増補改訂 日本草本植物総検索誌T双子葉編,871pp.井上書店. (略記 S) この頁top

参考検索2003・2001 『イズハハコ属Conyza』から該当部分を抜粋<Y>
◆A.葉は先が尖る,基部茎を抱かない.花時ロゼヅトは枯れている.頭花は散開した円錐花序につく
◆B.主茎は高さ100〜180cm.総苞は長さ4mm【オオアレチノギク】
◆B.主茎は高さ30〜50cmで花序に終わり,側枝が高くのびる.総苞は長さ5mm【アレチノギク】
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参考検索2003・2001 『アズマギク属Erigeron』から該当部分を抜粋<Y>
◆B.茎は枝分かれし,頭花は数個または多数が花序をなしてつき,径2.5cm以下
◆C.舌状花は小さく,総苞片よりわずかに長い.頭花は径3mm
◆D.茎は有毛.総苞片も有毛.花序の枝は下の方から花がつく【ヒメムカシヨモギ】
◆D.茎は無毛、総苞片は無毛で,上端に紫点がある.花序の枝は先にだけ花がつく【ケナシヒメムカシヨモギ】
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参考検索1981 『イズハハコ属Conyza』から該当部分を抜粋<Y>
◆A茎の下部の葉は開花時にはふつう枯れている
◆B主幹は伸びて100〜180cm;茎葉は広線形〜狭いさじ形;総苞は長さ約4mm【オオアレチノギク】
◆B.主幹は30〜50cmでとまり、枝がよく伸びる;茎葉は細く、縁は波状となる;総苞は長さ約5mm【アレチノギク】
―――
参考検索1981 『ムカシヨモギ属Erigeron』から該当部分を抜粋<Y>
【ケナシヒメムカシヨモギ】全体が小さく、茎や葉は、基部を除いて無毛;総苞片の先の近くに紫点がある
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参考検索1983 『ムカシヨモギ属Erigeron』
◆B1〜2年草;通常大形で1〜2m(痩せたものは小形)
◆C全草緑色;茎は無毛又は開剛毛をやや粗生;総苞は筒形で苞片18個;舌状花はごく小形で直立する;冠毛は白色;両性花は4歯
◆D全草剛毛がある;葉に鋸歯あり【ヒメムカシヨモギ】
◆D茎は無毛;葉はやや全縁【ケナシヒメムカシヨモギ】
◆C全草帯白色の軟毛を密生する;総苞は鐘形で舌状花を欠く
◆D総苞は長さ5mm;苞片26〜27個;冠毛は渇色;心花はみな5歯;中央の主花序は側枝より低い;茎は下方で分岐する【アレチノギク】
◆D総苞は長さ7mm;苞片54位;冠毛は淡黄色〜白色;心花は5又4歯;中央花序は側花序より抽出する【オオアレチノギク】
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参考検索1992 『ムカシヨモギ属Erigeron』
◆1.雌花は細い筒状か又は舌状であっても短い;1-越年草(アレチノギク節Caenotus)
◆2.全体緑色;主幹はよくのびる;総苞ははなはだ小さく長さ3mm;舌状花はやや目立ち頭花は直径3mm【ヒメムカシヨモギ】
◆2.全体灰緑色、粗毛があり総苞はやや大きく長さ4〜5mm;舌状花はほとんど目立たない
◆3.主幹は30〜50cmでとまり、枝がよくのびる;茎葉は細く、縁は波状となる;総苞は長さ約5mm【アレチノギク】
◆3.主幹はのびて100〜150cm;茎葉は広線形〜狭いさじ形;総苞は長さ約4mm【オオアレチノギク】
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