HPtop カヤツリグサ科top kayaturigusaka01
〔シンジュガヤ亜科Sclerioideae〕『シンジュガヤ属Scleria』『カガシラ属Diplacrum』<08/3/15-09/6/22更新>
◇小穂は小花少なく2列生;果実は小球形、ふつう裸出、多くは格子紋あり、基部に台座ある◇花序は円錐状;果実は鱗片から離れて落ちる
◆A花序は小さい頭状花序で葉腋に数段つく;果は2個の鱗片につつまれ、それらと共に落ちる『カガシラ属』
◇小穂2〜3mm;やや小柄のない束状花序;果径1mm、弱い網紋がある;丈5〜20cm、小さい1年草;根茎なし、根紅紫色
(GOSHT、栃木茨城以西、T激減) 【カガシラ】
◇小穂は小花少なく2列生;果実は小球形、ふつう裸出、多くは格子紋あり、基部に台座ある
◇花序は小さい頭状花序で葉腋に数段つく;果実は2個の鱗片につつまれ、それらと共に落ちる;小さい1年草
◆A花序は円錐状;果は鱗片から離れて落ちる『シンジュガヤ属』
◇小穂3〜5mm;束状か円錐状の分花序;果径1.5mm以上
◆B根茎なし未発達;丈70cm以下;分花序小形、1〜3cm;果は隆起網紋あり(日本産)、無毛;苞はやや直立 (コシンジュガヤ節Tessellatae)
(GOSHKT、関東以西) ◆C葉鞘は3翼が著しい ◇基盤3裂し裂片鋭頭;果は網紋と共に艶がある【コシンジュガヤ】
◆C葉鞘は無翼
(GOSHT、茨城以西) ◆D分花序は直生する◆E基盤3裂し裂片鋭頭、革質;葉は硬い;果の網紋は無艶【ミカワシンジュガヤ】
(S、奄美以南)
◆E基盤3裂し 、膜質;葉は軟質【ホソバシンジュガヤ】
(GSHT、栃木以西、T絶滅) ◆D分花序は点頭する◆E基盤3裂し裂片鈍頭 ;全体開出白毛多い【ケシンジュガヤ*】
(GOST、関東以西、T不明) ◆E基盤3裂し裂片極鈍頭;全体無毛か1部少毛【マネキシンジュガヤv】
◆B根茎短く這う;丈50cm以上;分花序長く大形;果はやや平滑、網紋なし(日本産)、粗毛あり;茎は逆粗 (シンジュガヤ節Elatae)
(GOSH、九以南) ◆C葉鞘は3翼ありなし(小型品で無翼);花序2〜5個、枝平開;基盤は円か不明浅3裂・縁やや厚
【オオシンジュガヤ】
(GOSHK、伊豆・紀伊、四、九) ◆C葉鞘に3翼あり ;花序1〜2個、枝斜開;基盤3裂し、裂片卵状3角で鋭頭【シンジュガヤ】
=================================== この頁top
参考検索2003『シンジュガヤ属Scleria』
◆A小穂は2-3mm、やや無梗の束状花序につく;堅果は熟すと花穎に包まれ小穂と共に脱落する;根茎はない;堅果には弱い網紋がある【カガシラ】
◆A小穂は3-5mm、束状又は円錐状をなし、分花序につく;堅果は熟すと花穎から離れて脱落する;根茎は発達しない;堅果には網目模様がある、基盤は3裂する
◆B基盤裂部は鋭頭
◆C堅果は網紋と共に光沢がある;葉鞘に顕著な翼がある【コシンジュガヤ】
◆C堅果の網紋上は光沢がない;葉鞘には翼がない【ミカワシンジュガヤ】
◆B基盤裂部は鈍頭;葉鞘には翼がない
◆C全体無毛【マネキシンジュガヤ】
◆C全体に開出する白毛を著しくつける【ケシンジュガヤ】
――――――――――――――――――――――――――――――――――― この頁top
参考検索1982『シンジュガヤ属Scleria』
◆A高さ5-1O(-20)cmの丈低い1年草で、長さ1.5-2.5(-3)cm、幅2-3mmの短い葉をつける;果は熟しても鱗片に包まれていて、小穂ごと脱落する【カガシラ】
◆A1年草または多年草で、茎は多少丈高く、葉は長さ5-20cm、またはそれ以上になり、果は熟すと小穂から離れて落ちる
◆B1年草で、根茎はない;分花序は小さく、長さ1-3cm、果には明らかな格子紋がある【コシンジュガヤ】
◆B多年草で、短い木質の根茎がある;分花序は大きく、長さ4-8cm、果は平滑で格子紋は不明である【シンジュガヤ】
――――――――――――――――――――――――――――――――――― この頁top
参考検索1973『シンジュガヤ属Scleria』
◆A果は熟して穎に包まれたまま小穂と共に脱落『Diplacrum』(Y;カガシラ属)
◇高さ5-20cm;葉長15-25mm;果は径1mm、弱い網紋がある【カガシラ】
◆A果は熟して穎から離れて落ちる『Seleria』(Y;シンジュガヤ属)
◆B果に網紋なく、粗毛あり;根茎が横行し;分花序は長い;稈は逆粗造
◆C分花序の枝は3-5ありて開出し;鞘は無翼又は狭翼あり;基盤は円形で殆ど全縁【オオシンジュガヤ】
◆C分花序の枝は2内外で斜開;鞘は有翼;基盤は明らかに3裂する【シンジュガヤ】
◆B果に網状隆起がある;根茎がない;分花序は1-3cm
◆C葉鞘は3翼条あり;果は有毛又は無毛【コシンジュガヤ】
◆C葉鞘は翼翼条;果は無毛
◆D分花序は直生
◆E萼状の基盤は革質、3裂し裂片尖る;葉は硬い;果は光沢がない【ミカワシンジュガヤ】
◆E基盤は膜質で、3裂;葉は軟かい【ホソバシンジュガヤ】
◆D分花序は湾曲点頭する;基盤は3裂し、裂片は鈍頭
◆E全体無毛又は1部だけ少毛あり【マネキシンジュガヤ】
◆E全体に毛が多い【ケシンジュガヤ】
――――――――――――――――――――――――――――――――――― この頁top
参考検索1972『シンジュガヤ属Scleria』
◆A小穂は長さ2-3mmで、やや無硬の束状花序につき;果は熟すれば鱗片に包まれて小穂ごと脱落する【カガシラ】
◆A小穂は長さ3-5mm、束状または円錐状に分花序の上につき;果は熟して鱗片から離れて脱落する
◆B根茎は太く短く、横臥する;分花序は大形で;痩果は日本産のものはやや平滑
◆C痩果の基盤は円形または、甚だ不明に3裂し;葉鞘は無翼または3翼がある【オオシンジュガヤ】
◆C痩果の基盤は明らかに3裂し、裂片は卵状3角形で鋭頭;葉鞘は常に3翼がある【シンジュガヤ】
◆B根茎は発達せず;分花序は小形で長さ1-3cm、少数またはやや少数の小穂をつける;苞はやや直立し;痩果は日本産のものでは網紋がある
◆C基盤は3裂、裂片は鋭頭となる
◆D痩果の網紋上は光沢がない;葉鞘は翼がない【ミカワシンジュガヤ】
◆D痩果は網紋と共に光沢がある;葉鞘は著しい3翼がつく【コシンジュガヤ】
◆C基盤は3裂し、裂片は甚だ鈍頭;葉鞘は翼がない【マネキシンジュガヤ】
――――――――――――――――――――――――――――――――――― この頁top
参考検索1964『シンジュガヤ属Scleria』『カガシラ属Diplacrum』
◆花序は小さい頭状花序で葉腋につく;果実は2個の鱗片につつまれ、それらと共に落ちる;小さい1年草『カガシラ属』
◆花序は円錐状で、果実は鱗片から離れて落ちる『シンジュガヤ属』
◆1.1年生の小さいか中ほどの草本;地下茎がない;果実の表面に格子状または網目状の紋がある(コシンジュガヤ節Tessellatae)
◆2.全体黄緑色または鮮緑色の1年草;葉は軟かい;普遍稈の基部近くの葉腋からも穂(側生花序)を出す;果実にいくらか光沢がある
◆3.葉鞘と稈には殆んど翼がなく;果実の盤のかどは非常に鈍角である
◆4.葉と茎に毛がある【ケシンジュガヤ】
◆4.葉と茎に毛がない【マネキシンジュガヤ】
◆3.葉鞘と稈には巾広い翼があり;果実の盤は鋭角である【コシンジュガヤ】
◆2.全体灰緑色または汚緑色の硬い草本で;穂は稈の上部に限られてつく;果実は全く無光沢で灰色を帯びる【ミカワシンジュガヤ】
◆1.多年生で大きな草本;高さ80-120cmあり;地下に太くて硬い地下茎がある(シンジュガヤ節Elatae)
◆2.花序は1個で頂生;葉鞘に翼がある;果実は全く平滑【シンジュガヤ】
◆2.花序は2-3個で、頂生および葉腋生;葉鞘に翼がない;果実は不明ながら格子状の網紋がある【オオシンジュガヤ】
――――――――――――――――――――――――――――――――――― この頁top
〔カヤツリグサ亜科Cyperoideae〕『ワタスゲ属Eriophorum』<09/7/15>
◇鱗片は螺旋生、多数あり◇花序は茎頂◇花被あり;柱基肥厚せず
◇花被は糸状で多数(タカネクロスゲ6個)、花後に伸長し鱗片から抽出する;花序は1個または数個の小穂からなる;柱頭は3
◆A散房花序
◆B各枝先に小穂は1〜5個◇花被は6個、糸状屈曲するが綿毛状ではない◇茎上葉はやや短い葉身あり、巾3〜6mm
(GOSH、本中部以北、高山) 【タカネクロスゲ】
◆B各枝先に小穂は1個 ◇花被片は多数、糸状で花後伸長し綿毛状で目立つ◇茎上葉は針状
(GOSHK、近畿以北、高山〜低地、) 【サギスゲ】
◆A小穂は1個◇茎葉は退化し根生葉のみ
(GOSHK、亜高山、低地、中部以北) ◆B密に叢生し匐枝はない◇根生葉は偏3稜形、鋸歯縁◇葯は2.5〜3mm【ワタスゲ】
◆B匐枝がありほとんど叢生せず◇根生葉は円形で、上面は溝状、平滑◇葯は0.8〜1mm
(GOS、道・大雪) 【エゾワタスゲ】
===================================
参考検索1982『ワタスゲ属Eriophorum』
◆A小穂は数個、根茎は長く伸ぴ、茎の葉には葉身がある【サギスゲ】
◆A小穂は1個で頂生する;茎の葉にはほとんど葉身がなく、葉鞘のみに退化する;鞘は上半がふくれ、膜質で、黒色を帯びる【ワタスゲ】
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
参考検索1973『ワタスゲ属Eriophorum』
◆A小穂は2-5個;長匐枝あり;花茎に葉身あり【サギスゲ】
◆A小穂は1個;花茎に葉身なし
◆B著しく叢生し匐枝なし;根葉は偏3角形で粗造辺【ワタスゲ】
◆B匐枝で這う;根葉は円形の溝状となり平滑【エゾワタスゲ】
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
参考検索1972『ワタスゲ属Eriophorum』
◆A小穂は数個;根茎は長く匍匐して、匐枝をつけ;稈の葉は明らかな葉片がある;葯の長さは2-3mm【サギスゲ】
◆A小穂はただ1個;稈の葉は殆ど葉片がない
◆B著しく叢生して、匐枝がなく;根葉は偏3稜形、縁辺は粗渋である;葯は長さ2.5-3mm【ワタスゲ】
◆B匐枝をだして殆ど叢生せず;根葉は円くて上面に溝がつき、平滑である;葯は長さ0.8-1mm【エゾワタスゲ】
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
参考検索1964『ワタスゲ属Eriophorum』
◆1.花の刺針は6本、糸状で長く屈曲して鱗片からはみ出すが、白い綿毛状ではない【タカネクロスゲ】
◆1.花の刺針は多数、果時には長く伸長して白い綿毛状となるので、小穂は白い毛に包まれる
◆2.小穂は2-数個【サギスゲ】
◆2.小穂は1個
◆3.そう生して走出枝をかく;小穂の下部10個内外の鱗片は空である【ワタスゲ】
◆3.地下走出枝がある;小穂の下部約7個の鱗片だけ空である【エゾワタスゲ】
――――――――――――――――――――――――――――――――――― この頁top
〔カヤツリグサ亜科Cyperoideae〕『ヒンジガヤツリ属Lipocarpha』
◇鱗片は螺旋生、多数◇花序は茎頂◇花被あり;柱基肥厚せず◇花被は膜質で2個◇小穂が球状に塊まり、頭状に3〜数個集まる◇総苞は葉状◇柱頭は2
◇花穂は3〜4塊が品字上に並び頭状化序をつくる
◇1塊を小穂とすると、小穂卵円形、3〜5mm、多数の鱗片が螺旋生する;鱗片は狭倒卵形、1〜1.3mm、鋭尖頭、小芒頭で反曲する、1花がある◇果は2枚の薄膜で被われる
(薄膜を退化鱗片と考えると、各鱗片1組が小穂となる)
(GOSHKT、本以南) ◆A茎は軟かで、5〜30cm◇葉巾2mm以下◇小穂は3mm、淡緑色、時に帯赤色あり【ヒンジガヤツリ】
(S、南方諸島) ◆A茎は丈夫で20〜50cm◇葉巾2〜4mm ◇小穂4〜7mm、白色【オオヒンジガヤツリ】
===================================
参考検索1973『ヒンジガヤツリ属Lipocarpha』
◆A稈は軟かで、5-30cm;葉巾2mm以下;小穂は3mm、淡緑色、時に赤彩あり【ヒンジガヤツリ】
◆A稈は丈夫で20-50cm;葉巾2-4mm ;小穂4-7mm;白色【オオヒンジガヤツリ】
――――――――――――――――――――――――――――――――――― この頁top
〔カヤツリグサ亜科Cyperoideae〕『クロタマガヤツリ属Fuirena』
◇鱗片は螺旋生、多数ある◇花序は茎頂と腋生する◇花柱の基部は肥厚せず果に連続する
◇植物体は多くは全体に開出毛がある◇花被6個のうち、3個は刺針状、3個は柄のある平板の花弁状で果を被う;柱頭3
◆A稈は軟らかで鈍3稜形、丈10〜40cm◇葉巾3〜7mm◇1年草
(GOSHT、千葉以西、T絶滅?) ◇球形の分花序が2〜3個集まる塊状花序◇鱗片は黒緑色、1.5mm、芒1mm【クロタマガヤツリ】
(S,南方諸島) ◆A稈は丈夫で5角形、丈50〜100cm ◇葉巾5〜10mm◇多年草【ヒロハクロタマガヤツリ】
===================================
参考検索1973『クロタマガヤツリ属Fuirena』
◆A1年草 ;稈は軟らかで鈍3稜、高さ10-40cm;葉巾3-7mm【クロタマガヤツリ】
◆A多年草;稈は丈夫で5角、高さ50-100cm ;葉巾5-10mm【ヒロハクロタマガヤツリ】
――――――――――――――――――――――――――――――――――― この頁top
〔カヤツリグサ亜科Cyperoideae〕『クロガヤ属Gahnia』
◇鱗片は螺旋生、少数◇花序は茎頂と腋生する◇花被なし;柱頭3◇花序は分枝し散房状;雄蕊2本◇小穂は楕円被針形、10mm、黒褐
◇柱基肥厚せずコルク質◇花序は茎頂と腋生し複数あり、散房花序
(S、南方諸島) ◆A葉の表面は粉白で平滑◇果は3稜形、4〜4.5mm◇柱頭3【クロガヤ】
(S、小笠原) ◆A葉の表面中肋上は粗造◇果は鈍稜形、5〜5.5mm◇柱頭4【ムニンクロガヤ】
===================================
参考検索1973『クロガヤ属Gahnia』
◆A葉の表面は粉白で平滑;果は3稜、4-4.5mm;柱頭3【クロガヤ】
◆A葉の表面中肋上粗造 ;果は鈍稜、5-5.5mm;柱頭4;小笠原産【ムニンクロガヤ】
――――――――――――――――――――――――――――――――――― この頁top
〔カヤツリグサ亜科Cyperoideae〕『ヒトモトススキ属Cladium』
◇鱗片は螺旋生、少数◇花序は茎頂と腋生し複数あり◇花被なし◇花柱の基部は肥厚し円錐状に残り、果はトックリ状3稜形
◇花序はやや離れて5〜7個、全体茶渇、枝2〜3回分枝、枝先に小穂5個ほどの頭状分花序塊、径1cm程をつくる◇小穂は長楕円形、3mm、濃褐;柱頭3
◇鱗片は鱗片広卵形、下部の7個程は無花で小型、上部の3個は有花で大型
(GOSHKT、関東・新潟以西) ◇叢生し、丈1〜2m剛壮◇葉縁は極粗【ヒトモトススキ】
=================================== この頁top
〔カヤツリグサ亜科Cyperoideae〕『ノグサ属Schoenus』
◇鱗片は2列生、少数◇花序は茎頂と腋生し複数あり;柱頭3◇刺針状花被6個;柱基肥厚せず;小穂は扁平;果卵形で小軸に半ば埋れる
◇花序は普通2個(3)、茎頂・葉腋に離れてつく
(GOSHKT、福島以南) ◇小穂は被針形、扁平で3.5〜6mm、赤紫帯びる、小軸は屈曲する◇果は白透明の格子紋あり【ノグサ】
(SOに別属のイヌノグサあり、Hは「日本産として報告されたが我々にはまだ未知である」とする)
=================================== この頁top
〔カヤツリグサ亜科Cyperoideae〕『ネビキグサ属Machaerina=アンペライ属』
◇鱗片は2列生、少数◇花序は茎頂と葉腋に複数あり;柱頭3◇花被なし;柱基やや肥厚し残り有毛;果は革質
◇分花序は円錐状;葉は2列につき円筒か左右扁平;小穂楕円形5〜6mm、赤褐
◇小穂群は頭状に密に数個の小穂をつけ、1〜1.5cmある;鱗片鋭頭;果長楕円、3mm、上端に密毛ある花柱基部残る
(GOSH、東海以西) 【ネビキグサ】=アンペライ
(Hは属解説で、稀に刺針状花被があるとしている)
(牧野は、別名「アンペライは従来からの名であるがアンペラと混同する為、根引草を採用」とする;アンペラは別属で熱帯性のもの)
=================================== この頁top
syokubutu kensaku