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D 花序の基本形状 ◆花序の型を確認して下さい。  型が決まったら E小穂の基本形状 へ進む。

(この頁の図は、長田武正 1993.日本イネ科植物図譜 増補.平凡社.での各図より、部分的に一部を取り出し、必要に応じて修正追記し、新たに再配置、再構築したものである。また、長田1993では「日本のイネ科図解検索表」として花序の形状を12群に分け、図を参照しながら検索を進行する方式を取入れている。大変優れた画期的な方式であり、本頁「花序の基本形状」は参考にさせていただいた。)花序および総の概念
イネ科属検索図

花序及び総の概念(参考;長田1993)
 イネ科やカヤツリグサ科を扱う場合は小穂の集団を花序と呼ぶ。花序は枝があるかないか、枝が長いか短いか、小穂が無柄か小柄があるか、などの点が花序全体の外観を決める。

◆穂状花序;稈の上部(花軸、主軸)の両側に無柄の小穂が互生する。
 (大井次三郎は、この場合もと呼び、長田1993も便利であるとして採用している)(大井1982には、は racemus の訳でモロコシなどの類の小穂が集まって、最小の総状花序をつくったもの、とある。長田1993では、総 raceme を用いている)

◆総状花序;花軸に小柄のある小穂が並び、細長い花序となる。(節に無柄と有柄の小穂2個が対になる場合を含む)

 
(上記穂状花序を含めて、稈頂に総が1本のタイプ、総が掌状・放射状になるタイプ、総が段状に配置するタイプ、花軸が小穂の巾以上に太く、小穂が埋まることの多いタイプ、に分ける。

◆円錐花序;花軸が枝を分け、更に小枝を出して多くの小穂をつけるものが、標準的な円錐花序。実際は枝の発達に変化があり、総状花序に見える場合がある。
 (真の総状花序では小柄の長さが殆ど均一だが、円錐花序の枝縮小タイプでは下方ほど長く、見慣れると区別可能)

◆密集円錐花序;円錐花序の枝が短く、外観が円筒状や密集した円錐形で隙間がないもの。
 (花序に長芒や長毛が目立つタイプ、花序に長芒や長毛は目立たないタイプ) (06/07/26掲載、2011/3/5追記 山口純一)        
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