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『アゼガヤ属Leptochloa』[2〜7小花+短苞];『ハマガヤ属Diplachne』[5〜13小花+短苞];<06/10掲載;07/8/15更新>
(総多段、枝は多数羽状;枝の片側に小穂2列;小穂多小花;苞穎不同)
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◆TKH帰などでは、ハマガヤ属を分けずに『アゼガヤ属Leptochloa』としており、 一方SOなどでは、『ハマガヤ属』を『アゼガヤ属』と分けている。以下に、各考え方を記す。
・Tは、「大きな属で2節に分けることがあり、旧世界ではかなり良く当てはまるが、新世界では中間的ものあり境界が不明と成る」と記す。
・Oは、「ハマガヤの護穎の構造はアゼガヤとはまるで異なり、Claytonは『アゼガヤ属Leptochloa』の1節として扱っているが、『ハマガヤ属Diplachne』として残す」と記す。
・Kは、「『ハマガヤ属Diplachne』を『アゼガヤ属』から分離する説有るが、Clayton & Renvoize1986は2節に分け、小穂が側面から扁平で1.5〜5(7)mmと小さく、枝の1方に偏って重なり並ぶのを『Sect.Diplachne』としており、ここではそれに従い『アゼガヤ属』として扱う」と述べる。
当検索では、以上の様に論議が分かれているので2属に分けて記しておく。尚、ニセアゼガヤの護穎はOが記すようにアゼガヤとはまるで異なる。<Y>
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◆A小穂3mm以内で小粒、左右扁平;護穎は円鈍頭『アゼガヤ属Leptochloa』
◆B小穂1〜2.5mm、3〜4小花;苞穎ほぼ同長で、小花と同長以上 ;葉鞘上部に毛散生;束生し、時に這う
(KH帰、神奈川)
【ホウキアゼガヤ】
◆B小穂1.3〜2mm、2〜3小花;苞穎は不同、第1苞穎は小花の半長程 ;葉鞘上部に基凸毛極散生;束生
(SO、神奈川、長崎以南、乾地)
【イトアゼガヤ】
◆B小穂2〜3.2mm、4〜7小花;苞穎は不同;第1苞穎は小花の半長以上;葉鞘は無毛;基部這い発根する
(SOKT、越後、関東以南、畦、湿地)
【アゼガヤ】
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◆A小穂4mm以上で、先の細い円筒形;護穎の先は不整に3〜5裂する『ハマガヤ属Diplachne』
◆B小穂4〜7mm 、6〜 9小花;護穎2〜3mm 、中脈先の芒は0.05〜0.6mmで極短;苞穎は不同長;束生
(SKTH帰、宮城、埼玉、神奈川、千葉、名古屋、香川、兵庫、沖縄) ;護穎や内頴は部分的に薄墨色に染まる【ニセアゼガヤ】
(筆者埼玉採品では、護穎の先に0.6mmの芒があり、ハマガヤに良く似るが小穂の各寸法が異なり、ニセアゼガヤとした。護穎の中脈の両側に白い艶のある伏毛が2筋目だっていたが、他のニセアゼガヤも同様なのか、又ハマガヤがどうなのかは未確認である。小花の薄墨色は採集日より段々と色付いてきた)
◆B小穂6〜10mm、5〜13小花;護穎3.5〜4.5mm、中脈先の芒は0.5〜2.5mm ;苞穎は不同長;束生
(SOKTH帰、河口、沿海)
◇護穎頂4歯、内穎は此より短い【ハマガヤ】
◆B小穂7〜12o
、芒4〜5mm ◇護穎は被針形、内穎と同長
(S、館林、名古屋)
【オニアゼガヤ】
《ニセアゼガヤ、について》
久内清孝1962は名古屋産を報告、杉本が1973ニセアゼガヤを新称;1987大場達之がニブイロアゼガヤ和名で報告;1989池原直樹がタチホスズメガヤ新称するが、これもニセアゼガヤと同じとみなせるらしい。
《ハマガヤ、オニアゼガヤについて》
H帰はハマガヤについて、「1903三重四日市産を基に、牧野1904に北米のD.fascicularis(Lam.)P.Beauv.として報告;本田正次も北米のL.fascicularis(Lam.)A.Grayとし、台湾のタカオバレンガヤL.fuscaとは区別している;しかし最近の図鑑はハマガヤはL.fuscaに改められている」と記す。
H帰は、「オニアゼガヤは1958群馬館林で採集され、田中肇1959が、米大陸のD.fascicularis(Lam.)P.Beauv.として報告;これはハマガヤと区別できない;ハマガヤが旧世界の
L.fusca か、北米の L.fascicularis かは検討要すが、両者の区別点不明で、従来どおりハマガヤを L.fusca としておく」と記す。
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(Sに、『アゼガヤモドキ属Bonteloua』【アゼガヤモドキ】「外見ホガエリガヤ似だが、小穂は約5個づつ1側に集まり、外見1小穂に見えるので異なる;摂津」とあるが、詳細不明)
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参考検索2003『アゼガヤ属Leptochloa』(ハマガヤ属を含む;Y)
◆A小穂は長さ4mm以上;外花穎の先は3〜5裂する(外花頴・内花頴とは「イネ科の用語」参照)
◆B外花穎は長さ3.5〜4.5mm、中央脈の先は長さ0.5〜2.5mmの芒となる【ハマガヤ】
◆B外花穎は長さ2〜3mm、中央脈の先は長さ0.05〜0.15mmの短い芒となる【ニセアゼガヤ】
◆A小穂は長さ3mm以内;外花穎の先は全縁
◆B小穂は長さ2〜3.2mm、4〜7小花よりなる;葉鞘は無毛【アゼガヤ】(在来)
◆B小穂は長さ1.3〜1.8mm、2〜3小花よりなる;葉鞘には疎らに長い毛がある
◆C第1苞穎は第1小花よりも短い【イトアゼガヤ】(在来)
◆C第1苞穎は第1小花よりも長く、時に小穂と同長になる【ホウキアゼガヤ】
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参考検索2003『アゼガヤ属Leptochloa』(ハマガヤ属を含む;Y)
◆A小穂は側方に扁平で小さく、長さ1.5〜5(7)mmで、普通重なり合う《狭義アゼガヤ節》【アゼガヤ】
◆A小穂は先の細い円筒形で大きく、長さ5〜15mmで、離れる??《ハマガヤ節》
◆B小穂は7〜12mm、護穎は3〜4mmで、先端は鈍〜鋭形;芒がある【ハマガヤ】
◆B小穂は7〜12mm(??Y)、護穎は2〜3mmで、鈍頭;芒はない【ニセアゼガヤ】
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参考検索2001『アゼガヤ属Leptochloa』(ハマガヤ属を含む;Y)
◆A小穂は小粒で普通長さ3mm以内;護穎の先は4歯に成らない
◆B第1苞穎は第1小花より短い【アゼガヤ】
◆B苞穎は普通第1小花依り長く、しばしば小穂と同長に達する【ホウキアゼガヤ】
◆A小穂は長さ4mm以上;護穎の先は4歯をもつ◆B護穎は長さ2〜3mmで、先が鈍形【ニセアゼガヤ】
◆B護穎は長さ3〜4mmで、先が鈍〜鋭形【ハマガヤ】
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参考検索1973『アゼガヤ属Leptochloa』
◆稈は丈夫、30〜70cm、葉鞘は無毛、小穂は5〜7小花、2.5〜3mm【アゼガヤ】
◆稈は細く、50〜100cm、葉鞘は有毛、小穂2〜3小花、1.5mm長【イトアゼガヤ】
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参考検索1973『ハマガヤ属Diplachne』
◆A小穂長さ5〜7mm、芒なし【ニセアゼガヤ】
◆A小穂(雄)長さ7〜12mm、短芒あり◆B芒1〜2mm、護穎頂4歯、内穎は此より短い【ハマガヤ】
◆B芒4〜5mm、護穎は被針形で内穎と同長【オニアゼガヤ】
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参考検索1964『アゼガヤ属』
◆小穂2.5〜3mm、5〜7小花;葉鞘無毛【アゼガヤ】
◆小穂1.5〜2mm、2〜3小花;葉鞘に長毛散【イトアゼガヤ】
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参考検索1964『ハマガヤ属Diplachne』
◆花序は大きい、枝は10数個;葉身は長く伸長、海岸生【ハマガヤ】
◆花序は小さい、枝は僅数;葉身は短線形、内陸生【チョウセンガリヤス】(チョウセンガリヤス属;Y)
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『オヒシバ属Eleusine』[4〜6小花+短苞]<06/10掲載>(総掌状;枝の片側下向き2列小穂、左右に扁平、4〜5小花、無芒)
◆A花序軸の先端まで小穂つける◇無芒
◆B花序総7〜10cm、巾は花時6〜7mm、果時10〜15mm;丈150cm
◇小穂楕円、7〜8mm
、5〜6小花;護穎5.5前後<O図>;内穎縁鋭鋸歯状<O図>
(SO、栽培) ;葉巾5〜13mm、下部に疎毛;種子球形、皺無し【シコクビエ】
◆B花序総7〜15cm 、巾は3〜4mm ;丈15〜60cm
◇小穂楕円、4〜6mm 、4〜5小花;護穎3〜3.5mm ;内穎に2竜骨
(SOKT、全国) ;葉巾3〜7mm ;種子卵形、横皺有り【オヒシバ】
◆B花序総1.5〜3cm
;丈45cm;タツノツメガヤ似だが花序先端まで小穂つく
◇小穂卵形、7〜11mm、5〜15小花;護穎3.3〜5.2mm
;内穎に2竜骨;苞穎竜骨に翼
(K、神奈川、帰化) ;葉巾3〜6mm、開出毛疎
;種子面に畦状縞【ズングリオヒシバ】
(神奈川からズングリオヒシバが発表された;FLORA KANAGAWA 55)
(参考◇花序総2〜5cm;小穂4〜5mm;葉巾2〜8mm【タツノツメガヤ】)
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参考検索1973『オヒシバ属Eleusine』
◆花序枝の小穂を含めた総巾3〜4mm、穎果は卵形、1.5mm;自生の雑草【オヒシバ】
◆花序枝の小穂を含めた全巾10mm、穎果は球形;畑に栽培【シコクビエ】
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参考検索1964『オヒシバ属Eleusine』
◆花序の枝は巾約5mm、野生の植物である【オヒシバ】
◆花序の枝は巾約10mm、栽培される【シコクビエ】
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『タツノツメガヤ属Dactyloctenium』[2〜5小花+短苞]<06/10掲載>(総掌状;枝の片側下向き2列小穂、左右に扁平、4〜5小花、有芒)
◆花序枝の先端は裸出し、爪状突出する◇有芒
(SOKTH帰、関東以西) ◇葉巾2〜8mm、開出する軟毛を散生、縁に基凸毛列生【タツノツメガヤ】
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『ネズミノオ属Sporobolus』[1小花+短苞・長苞]<06/10掲載;12/12/4追記>(円錐花序;小穂有柄、無芒、1小花;護穎艶1脈)
◆A円錐花序は茎頂に密集し棒状、枝は中軸に接し穂は細い
◆B葉は被針形、縁に基凸長毛が疎ら;[1小花+短苞]
(SOKT、本以南、ヤヤ湿地) 苞穎不同、第2苞穎と小穂同長◇小穂2〜2.2mm、赤渇艶;1年草【ヒゲシバ】
◆B葉は線形、基凸毛なし
◆C2苞穎は同長、小穂と同長;[1小花+長苞]
(SO、九以南、海岸砂地) ◆D小穂2.5mm;長い匍匐枝あり;葉巾1〜3mm、硬い葉2列【ソナレシバ】
(SO、九以南、海岸砂地) ◆D小穂1.7〜2mm;束生;葉巾1〜2mm、総て根生、表巻糸状【ヒメネズミノオ】
◆C2苞穎は不同長、小穂の3/2以下;[1小花+短苞]
(S、奄美以南) ◆D小穂1.5〜2mm;雄蕊2個、花序の枝は細い【フタシベネズミノオ】
◆D小穂2〜2.5mm;雄蕊3個;束生する;葉巾1.5〜6mm
(SOKT、全国) ◆E花序15〜40cm 、枝短く中軸に圧着し穂状に見える◇花序は鉛緑色【ネズミノオ】
(OKT、南関東以南) ◆E花序は25〜50cm、枝分かれがはっきり見える ◇花序は帯淡紫色【ムラサキネズミノオv】
(Oは,ムラサキネズミノオは大井次三郎が変種と認めたとし「ネズミノオと形態が連絡して,図を分けて示したのは便宜的なもの」としている。Tは「連続して分けられないとする考えもある」。Kは「ただしこれらは互いに形態が連絡している」。筆者も野外でみるネズミノオとムラサキネズミノオは連続していて線引きができず,明確に分けられないと考える)
(Sに、「リュウキュウネズミノオv;花序分岐し枝開出上向き、奄美以南」とあるが、Oに、「小山鐵夫のリュウキュウネズミノオはムラサキネズミノオに含まれると思われる」とある)
◆A円錐花序は茎頂に多段の総状◇葉は線形
◇2苞穎は不同長;第2苞穎と小穂同長◇小穂2〜2.5mm;花序の下部は葉鞘内に;葉鞘口部に白毛
(KH帰、神奈川)
;[1小花+短苞]【スズメヒゲシバ】
◆A稈全体の葉腋にそれぞれ各1個の総状花序◇葉は線形、鞘部は太く、花序は半ば葉鞘内に;1年草
◇2苞穎は不同長、小穂より短い◇小穂3〜4mm;内穎は楕円形、鋭尖頭、護穎より長い
(KH帰、神奈川、東京) ;[1小花+短苞]【サヤヒゲシバ】
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参考検索2003『ネズミノオ属』
◆A多年草;葉身は厚く艶があり、殆ど無毛
◆B花序は長さ15〜40cmで、枝が短く中軸に圧着するので穂状に見え、鉛緑色【ネズミノオ】
◆B花序は長さ25〜50cmで、枝が分かれがはっきり見え、淡紅紫色を帯びる【ムラサキネズミノオ】
◆A1年草;葉身のへりには基部の膨れた硬い長毛が疎らにある【ヒゲシバ】
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参考検索2001『ネズミノオ属』
◆A円錐花序は枝が中軸に接する為細く見える
◆B花序は葉鞘に半ば包まれる【サヤヒゲシバ】
◆B花序は鞘から抜きん出る◆C葉身は被針形テ゛、へりに根元の膨れた長毛が疎らにある【ヒゲシバ】
◆C葉身は線形で、へりに根元の膨れた長毛はない【ネズミノオ】
◆A円錐花序の枝は開くかまたはヤヤ開く【スズメヒゲシバ】
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参考検索1973『ネズミノオ属Sporobolus』
◆A小形1年草;根葉がない;葉は被針形で毛の基は疣;花序3〜7cm;小穂2mm【ヒゲシバ】
◆A多年草;根生葉あり;葉は線形;疣毛がない
◆B長匍枝がある;葉巾1〜3mm、花序4〜8cm;小穂2.5mm【ソナレシバ】
◆B叢生し、匍枝がない◆C葉長3〜8cm;花序5〜8cm、小穂1.7〜2mm、第2苞穎は小穂と同長【ヒメネズミノオ】
◆C葉長20〜30cm;第2苞穎は小穂より短い
◆D花序の枝は短く圧着、小穂2〜2.5mm;雄蕊3【ネズミノオ】
◆D花序の枝は細い;小穂1.5〜2mm;雄蕊2【フタシベネズミノオ】
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参考検索1964『ネズミノオ属』
◆大きい多年草;高さ40〜80cm;葉無毛【ネズミノオ】
◆小さい1年草;高さ10〜25cm;葉縁長毛【ヒゲシバ】
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『ネズミガヤ属Muhlenbergia』[1小花+短苞]<06/10掲載>(1小花;苞穎は護穎より短;護穎3脈、背下部に長毛、先2裂間長芒)
◆A2苞穎は小穂の1/3以下
◆B2苞穎とも截頭で、上端浅裂の微小コップ形;花序はタチネズミガヤの次に細い
◇根茎全く無し ;葉巾2〜4mm、白緑
(SOKTH帰、山形、埼玉、千葉、東京、神奈川) ◇小穂2mm ;芒2〜4mm ;護穎全面短毛【コネズミガヤ】
◆B第2苞穎は小穂の3/1長;花序は属中最大である
◇根茎長く這い、革質で艶のある鱗片被う;稈は基部から直立;葉巾3〜14、明緑、肋白
(SOK、全国、低山林) ◇小穂3mm;芒7〜12mm;葯1〜2mm;第1苞穎は卵形無脈【オオネズミガヤ】
◆A苞穎は小穂の1/2以上;2苞穎ヤヤ同長、被針形、鋭尖頭
◆B小穂は2.5〜3mm以下
◆C稈は基部這い、無分枝か下部節で分枝◇根茎無か、鱗片に被われた若芽形
◇葉舌の縁に細毛;葉巾2〜4mm、粉緑;苞穎は小穂の1/2長;芒4〜8mm
(SOKT、全国) 【ネズミガヤ】
◆C稈基部は斜上し、上方2/3位から必ず長短密分枝◇根茎は長く、紙質鱗片被う
◇葉舌の縁は無毛;葉巾3〜8mm、濃緑中肋淡緑;苞穎は小穂の2/3長;芒5〜8mm;葯1/2〜2/3mm
(SOKT、茨城以南・主に外帯、林中) 【キダチノネズミガヤ】
◆B小穂は3mm〜3.5mmほど
◇稈は基部から直立;殆ど分枝せず◇根茎長く這い、厚硬質で艶のある鱗片が被う
◇葉舌の縁は無毛 ;葉巾3〜7mm、濃緑;苞穎は小穂の3/5〜4/5長
(SO、近江以北・内帯、山地林) ◆C芒3〜4、少し弓曲;葯1〜2mm【コシノネズミガヤ】
(SO、中部以北、亜高山、山地林) ◆C芒5〜10mm、直立 ;葉もコシより細い【ミヤマネズミガヤ】
◆B小穂3.8〜4.5mm、属中最大;花序線形、属中で最も細い(枝中軸に圧着し直立、小穂も直立する為
◇稈は基部から直立;殆ど分枝せず◇根茎長く這い、革質で艶のある鱗片に被われる
◇葉舌の縁は無毛 ;葉巾2〜4mm;苞穎は小穂の2/3長;
(SOKT、茨城以西・主に外帯、林中) ;芒6〜10mm;葯1〜2mm【タチネズミガヤ】
(白井2006に、「ミヤマネズミガヤとタチネズミガヤの間の雑種が多い;小穂や葯の大きさと葉鞘口部の特徴を併せてみると判りやすい」とあり、以下記述がある。整理すると
◇葉鞘口部は黄褐色で無毛 ;小穂4〜5mm;葯1.3〜1.8mm【タチネズミガヤ】
◇両者の雑種多い 【タチネズミガヤ × ミヤマネズミガヤ】
◇葉鞘口部は紫褐色で短毛が密生する;小穂3〜4mm;葯0.8〜1.2mm【ミヤマネズミガヤ】 となる。)
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参考検索2003『ネズミガヤ属』
◆A根茎はあっても極短い◆B苞穎は被針形で鋭尖頭【ネズミガヤ】
◆B苞穎は広卵から円形で上端は浅裂する【コネズミガヤ】
◆A地下に根茎がある◆B稈は、上方2/3位から長短の枝を多く出す;小穂の長さは2.5〜3mm【キダチノネズミガヤ】
◆B稈は、殆ど分枝しない;小穂の長さは3.8〜4.5mm【タチネズミガヤ】
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参考検索2001『ネズミガヤ属』
◆A根茎は無いか、有っても極短い◆B苞穎は被針形で1.5〜2mm【ネズミガヤ】
◆B苞穎は微小、0.2〜0.5mm【コネズミガヤ】
◆A根茎(地下走出枝)が有り鱗片に覆われる
◆B第1、第2苞穎共に被針形でほぼ同形同大◆C花序は非常に細く、根茎鱗片は厚く硬く膨らむ【タチネズミガヤ】
◆C花序は狭円錐形、根茎の鱗片は軟らかい【キダチノネズミガヤ】
◆B第1苞穎は先端が鈍形の卵形【オオネズミガヤ】
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参考検索1973『ネズミガヤ属Muhlenbergia』
◆A根茎がない、時に稈が地表に倒伏;葉巾2〜4mm;花序は狭い◆B苞穎は1.5〜2mm、被針形で鋭尖頭【ネズミガヤ】
◆B苞穎は微小;截形で浅裂する【コネズミガヤ】
◆A稈は直立、別に短い鱗片に被われた匍枝を出す
◆B苞穎鈍頭で護穎の1/4〜1/3長、草高50〜120cm、匍枝径3〜4mm、葉巾3〜8mm【オオネズミガヤ】
◆B苞穎鋭尖頭、護穎の3/5〜4/5長
◆C稈は基部斜上し中部で必ず分岐し、根茎の鱗片は軟らか;小穂2.5〜3mm【キダチネズミガヤ】
◆C稈は基部から直生し、余り分岐しない;根茎鱗片は厚く硬くて膨らむ
◆D根茎径2mm、花序の枝は圧着;小穂4〜4.5mm、葉巾2〜4mm【タチネズミガヤ】
◆D根茎径3〜4mm、花序枝は斜開、小穂3〜3.5mm、葉巾3〜7mm◆E芒3〜4mm、少し弓曲【コシノネズミガヤ】
◆E芒5〜10mm、曲がらない【ミヤマネズミガヤ】
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参考検索1964『ネズミガヤ属Muhlenbergia』
◆A伸長した地下茎はなく、稈は長く匐った基部から立ち上がり、直立する部分の長さは15〜25cmである【ネズミガヤ】
◆A地下茎は長く伸長し、密に硬い鱗片に被われる;稈の高さは50〜80cmに達し、キダチノネズミガヤを除き基部から直立する
◆B稈は基部斜上し、中部で密に枝を分かつ;葯の長さは1/2〜2/3mm【キダチノネズミガヤ】
◆B稈は基部から直立し、余り枝分かれしない;葯の長さは1〜2mm
◆C花序の枝は斜に開出し、または先は少し垂れる;小穂の長さは芒を除いて3〜3.5mmである
◆D苞穎は両方共ほぼ同形で先は尖り、長さは小花の2/3〜3/5位【コシノネズミガヤ】
◆D苞穎は長さ小花の1/3〜1/4、第1苞穎の先は鈍く、多くは歯牙がある【オオネズミガヤ】
◆C花序の枝は直立して中軸に圧着し、小穂も直立するので花序は線形となる;小穂の長さは芒を除いて3.8〜4.5mm【タチネズミガヤ】
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『フクロダガヤ属Tripogon』[3〜8小花+短苞]<06/10掲載;2010/1追記>
(Tripogonは、Gはトリコグサ属を用い、S・Oはがフクロダガヤ属を使用、米倉2009のネズミシバは余り使用されていない)
(総1本;中軸の片側に扁して小穂着く;小穂無柄、3〜8小花、膝曲芒;葉糸状)
(SO、栃木・茨城北部、低山、岩上) ◆護穎の芒は4〜5mmで反曲する【フクロダガヤ】
(SO、長崎平戸島、沿海、岩上) ◆護穎の芒は1〜2mmで真直ぐ 【ネズミシバ】
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参考検索1973『フクロダガヤ属Tripogon』
◆小穂は6〜8小花、芒4〜5mm【フクロダガヤ】
◆小穂は3〜4小花、芒1〜2mm【ネズミシバ】
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