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《植物詳細図シリーズ》 シンクリノイガ Cenchrus echinatus L. (09/12/22)
本種はイネ科クリノイガ属 Cenchrus に属す。鋭く長い刺を多数もつ壷状の総苞に小穂が包まれる特異な特徴は他に類がなく、属の判断は容易である。小穂は総苞の中に2〜数個あり、1小穂は2小花で構成される。本検索サイトでの属タイプ「6B型」、【構成2小花;2(1)小花+苞穎(小穂より短)】で、小穂略記は[2小花+短苞]である。
長田(1993)には詳細図と解説が、勝山(2003)には解説がそれぞれある。本頁はその補助を目的として掲載する。日本に帰化するクリノイガ属の検索表は、現在最も信頼のおけるものは勝山(2003)にある。
頁概要 (Pdfファイル)
◆頁1 《シンクリノイガ詳細図》
◆頁2 《用語・略語》 《解説》
◆頁3 《ノート》 《既存文献の注意点》
◆頁4 《文献》 《参考検索》
(Pdfファイル→シンクリノイガ詳細図 頁1〜頁4)
特徴的な部位の部分図 (オーストラリア・ケアンズ産の穎果による2009年栽培品。2008年グアム産<b>)
参考検索2003『クリノイガ属Cenchrus』
◆A総苞の刺はすべて剛毛状で、下半分に長毛があって羽毛状、触れても痛くない【ヒゲクリノイガ】
◆A総苞には太くて硬く、触れると痛い刺がある
◆B総苞は花序に少なくとも15個以上つき、総苞には太い刺と基部に輪状に並ぶ剛毛状の刺がある
;太い刺は熟しても直立、または斜上していることが多い
◆C花序には密に総苞がつき、花序中軸は見えない;総苞は長さ4-5mm、表面には細毛が密生する【クリノイガ】
◆C花序はヤヤ疎らに総苞が着き、花序の中軸が見える;総苞は長さ5-6mm、表面にはやや長い白色軟毛密生する
【シンクリノイガ】
◆B総苞は花序に6〜10(15)個つき、総苞には太い刺のみがあり;刺は熟すと著しく開出または反り返る
(基部にやや細く短い刺が有っても、それは剛毛状でなく、太い刺から次第に細くなり連続している)
◆C総苞は長さ7-8mm
◆D総苞刺の刺は数個〜30個、刺の基部の巾は1.5〜2mm;総苞基部に熟すと下向きになる短い刺はない【コウベクリノイガ】
◆D総苞の刺は45〜75個、刺の基部の巾は1mm以下、総苞基部に熟すと下向きになる短い刺がある【ヒメクリノイガ】
◆C総苞は長さ10-15mm【オオクリノイガ】
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