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《ミクリ科Sparganiaceae》『ミクリ属Sparganium』(2010/6/20-10/7/14更新)
A葉と花序は水面に浮く◇葉は扁平で軟らかい◇高山の池沼水中に生える
 ◆B雌頭花の小柄は主軸の途中から出ることはなく、葉腋から出る(腋生)◇葉巾2〜2.5mm、基部の鞘は巾が広い
(GSH、本中部、山形、新潟、稀、高山の池)   ◇柱頭は膨れた円錐形、1mm◇果は広倒卵形、3mm、無柄【ウキミクリ】

 ◆B雌頭花の小柄は主軸の途中から出るものがある(小柄下部が主軸と合着している;腋上生)◇葉巾2〜4mm
                   ◆C雄頭花は1〜2個、雌頭花と接してつく
(GSH、道、本八幡平、岩手山、稀、高山の池)  ◇花柱・柱頭は0.5mm、卵形◇果は倒卵形、2.5mm、無柄◇全体小さく10〜25cm【チシマミクリ】
                   ◆C雄頭花は2〜9個、雌頭花と離れてつく
(GSH、道、大雪・夕張山、稀、高山上の水中)  ◇花柱・柱頭は1mm、線形◇果は紡錘形、短柄あり【ホソバウキミクリ】

A葉と花序はふつう水面から抽出する◇葉は背稜あり断面3角
 ◆B雌頭花の小柄は花軸の途中から出るものがある(小柄下部が花軸と合着している;腋上生)◇花序は1個
  ◆C雄頭花は3〜8個、雌頭花と離れてつく◇葉巾3〜12mm
           ◆D花柱・柱頭は太く長さ2mm  ◇果は紡錘形でやや中央括れる、5.5〜6mm、巾2〜2.5mm、小柄1.5〜3mm
(GSHKT、関東以西、低山地水中、国絶滅危惧U類)                  【ヤマトミクリ】
(GS、道、本陸中、池沼) ◆D花柱・柱頭の長さ2〜4mm◇果は狭紡錘形、4〜5mm、小柄は不明【エゾミクリ】
  ◆C雄頭花は1〜2個、雌頭花と接してつく◇花柱・柱頭は太く長さ2mm以下
(GSH、本中北部、山野小川・池沼)   ◆D葉巾5〜12mm◇果は紡錘形、4mm、小柄1mm【タマミクリ*】
(S、東北、北関東、北信、亜高山の池) ◆D葉巾2〜4mm◇果は紡錘形、3mm【ホソバタマミクリv】

 ◆B雌頭花の小柄は花軸の途中から出ることは殆どなく、葉腋から出る(腋生)
(稀に花軸の途中から出る場合があり、周囲の個体を含めて考える)
  ◆C雌頭花は全て無柄(柄1mm以下)◇花序は1〜2個
   ◇花柱・柱頭は太く1.5mm以下◇果は倒卵形、4mm、巾2mm、ほぼ無柄
(GSHKT、全国、山地池沼小川、国絶滅危惧U類)          ◇葉巾3〜5mm【ヒメミクリ】

  ◆C有柄の雌頭花が複数ある◇花序は複数分岐する
   ◇花柱・柱頭は細線形で2〜4(6)mm◇全草大形で高さ50〜100cm◇葉巾8〜14mm
(GSHKT、全国、小川池沼、国準絶滅危惧) ◆D果実は小形5〜7(9)*巾2〜5mm◇果倒卵紡錘形、極短柄あり【ミクリ*】
(S、本、九)              ◆D果実は中形7〜8*5〜8mm【カドハリミクリv】
(ST、東北、関東、中部、池沼)      ◆D果実は大形7〜9*7〜9mm【オオミクリv】

  ◆C雌頭花は上部で無柄、下部特に最下雌頭花は有柄、上部の雌頭花は接近してつく◇花序は1〜2個
   ◇最下の苞葉は花序より長い◇葉上部の背稜は目立たない
   ◇花柱・柱頭は太く1.5mm以下◇果は長楕円紡錘形で中央部やや細まり、4〜6mm、巾2〜2.5mm、柄1.5〜2mm
(GSHKT、全国、山野小川、池沼、国準絶滅危惧)          ◇葉巾4〜10mm【ナガエミクリ】
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参考検索2003『ミクリ属Sparganium』
◆A柱頭は糸形で長さ3〜4mm;花序は分岐する;雌性小花序は無柄
 ◆B果実は小形5〜7mm*3〜4mm【ミクリ】
 ◆B果実は大形7〜9mm*7〜9mm【オオミクリ】
◆A柱頭は太くて長さ2mm以下
 ◆B雌性小花序は腋生で、花序はまれに枝分かれする
  ◆C葉巾4〜10mm;もっとも下の雌性小花序には柄がある;果実には長さ1.5mm〜2mmの小柄がある【ナガエミクリ】
  ◆C葉巾3〜7mm;雌性小花序は無柄;果実にはほとんど小柄がない【ヒメミクリ】
 ◆B雌性小花序は腋上生で、花序の枝分かれはない;小柄は2〜3mm【ヤマトミクリ】
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参考検索2001『ミクリ属Sparganium』
◆A雌性頭花は無柄(着生)または有柄で、有柄の場合に柄は主軸と合着しない(腋生)
 ◆B花序はよく枝分かれする;柱頭長2〜4mm;果実は6〜9mm、巾2.5〜5mm【ミクリ】
 ◆B花序は枝分れしないか2本以下;柱頭長1.5mm以下;果実は長さ4〜6mm、巾2〜3mm
  ◆C花序は枝分かれしない;下部の雌性頭花は有柄;果実は紡錘形【ナガエミクリ】
  ◆C花序は枝分かれしても2本以下;雌性頭花は無柄;果実は倒卵形【ヒメミクリ】
◆A雌性頭花は有柄で、柄が主軸と合着する(腋上生)【ヤマトミクリ】
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参考検索1982『ミクリ属Sparganium』
◆A花柱の先の片側につく柱頭は糸状で3〜6mm【ミクリ】
◆A花柱は短く、長さ2mm以下、または不明瞭
 ◆B雌性頭花をつける柄は主軸と途中まで合着するため、葉と葉の中間で枝分かれしているように見える(腋上生)
  ◆C雄花頭花は1〜2個、2個の場合は相接してつく
   ◆D直立する葉があり、巾6〜12mmになる【タマミクリ】
   ◆D葉はすべて浮水葉で、巾2〜4mm【チシマミクリ】
  ◆C雄花頭花は2〜9個、互いに離れてつく
   ◆D葉は巾2〜4mm、裏面に稜がなく、水に浮ぶ【ホソバウキミクリ】
   ◆D葉は巾4〜10mm、裏面に稜があり、多くは直立する【ヤマトミクリ】
 ◆B雌性頭花は葉腋につくか、または葉腋から出る枝の下部につき(腋生)、有柄または無柄
  ◆Cもっとも下の雌性頭花には柄がある;果実には1.5〜2mmの小柄がある【ナガエミクリ】
  ◆C雌性頭花は無柄;果実にはほとんど柄がない
   ◆D葉はすべて浮水葉で、裏面に稜がない【ウキミクリ】
   ◆D直立する葉があり、裏面に稜がある【ヒメミクリ】
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参考検索1982『ミクリ属Sparganium』
◆A葉と花序とは水面に浮く;葉は扁平で軟らかく、巾1〜4mm;高山の池沼水中に生える
 ◆B雌性頭状花序はみな腋生;果は無柄、広倒卵、長さ3mm;花柱は膨れた円錐形1mm;本高山産【ウキミクリ】
 ◆B雌性頭状花序は少なくとも最下のもの腋上生;道産
  ◆C花柱は0.5mm;柱頭は卵形;果は倒卵形、無小柄【チシマミクリ】
  ◆C花柱は1mm;柱頭は線形;果は短小柄をもち、紡錘形【ホソバウキミクリ】
◆A葉と花序はふつう水面に抽き出し;葉は背稜ありて断面3角
 ◆B柱頭は糸状で長さ3〜4mm;果は倒卵形、長さ5〜9mm;全草大形で高さ50〜100cm;葉巾8〜14mm;花序は分岐;雌性頭状花序は無柄
  ◆C果実は小形5〜7*3〜4mm【ミクリ】
  ◆C果実は中形7〜8*5〜8mm【カドハリミクリ】
  ◆C果実は大形7〜9*7〜9mm【オオミクリ】
 ◆B柱頭は太くて長さ2mm以下
  ◆C雌性頭状花序は腋生;花序は単一か又は2〜3枝あり
   ◆D葉巾4〜10mm;最下果序は有柄;果は長楕円形で中央部やや細まり、長さ5mm、小柄は1.5〜2mm【ナガエミクリ】
   ◆D葉巾2〜5mm;果序はみな無柄;果は倒卵形でやや無柄、長さ4mm【ヒメミクリ】
  ◆C雌性頭状花序は腋上生(軸の苞着所より上った所);花序は単一で枝分れしない
   ◆D頭花はみな接してつく;雄性頭花は1又は2;果は紡錘状長楕円形
    ◆E葉巾5〜12mm;果長4mm、小柄1mm【タマミクリ】
    ◆E葉巾2〜4mm;果長3mm【ホソバタマミクリ】
   ◆D頭花はゆるくつく;雄性頭花3〜8;葉巾3〜12mm
    ◆E果は狭つむ形、長さ4〜5mm、小柄は不明;花柱と柱頭の長さ3〜3.5mm【エゾミクリ】
    ◆E果は長楕円形で両端隠尖形、長さ5.5〜6mm、小柄2〜3mm;花柱と柱頭の長さ2mm【ヤマトミクリ】
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参考検索1980『ミクリ属Sparganium』
◆1花柱と柱頭はきわめて短く長さO.5mm,柱頭は卵形,雄性頭花は1〜2個;果実は倒卵形,長さ2.5mm;全体小さく10〜25cm,葉の巾2〜3mm;寒帯に生える【チシマミクリ】
◆1花柱と柱頭はより長く,葉はより広い
 ◆2柱頭は糸状で長さ3〜4mm,茎は分枝し2個以上の花序をつける;全体大きく,葉の巾7〜12mm【ミクリ】
 ◆2柱頭は長さ2mm以下,茎は分枝せず1花序をつけるか,分枝するものでは葉の巾3〜5mm
  ◆3雌性頭花の花柄は主軸と一部または全部合生し,葉腋の上につく(腋上生);花序は1個
   ◆4雄性頭花は1〜2個,密集する雌性頭花に接してつく【タマミクリ】
   ◆4雄性頭花は2〜9個,まぱらに雌性頭花と離れてつく
    ◆5葉は細長く巾1〜4mm,背面に稜がなく,おもに水に浮く葉で,茎もしばしば水に浮く;果実に1mmの柄がある;寒帯【ホソバウキミクリ】
    ◆5葉は巾4〜10mm,裏面に稜がある;葉は多くは水からぬきでる;茎は立つ
     ◆6花柱と柱頭とで長さ2〜4mm,果実は狭紡錘彩;北海道以北【エゾミクリ】
     ◆6花柱と柱頭とで長さ2mm;果実は長だ円彩;関東以西【ヤマトミクリ】
  ◆3雌性頭花は葉腋からでて,無柄のことも有柄のこともある(腋生);花序は1個または2個
   ◆4葉は巾4〜10mm,裏面に稜がある;茎は1花序をつける;最下の雌性頭花には柄がある;果実は紡錘状長だ円形,長さ1.5〜2mmの小柄がある【ナガエミクリ】
   ◆4葉は巾2〜5mm,茎は1〜3花序をつける;雌性頭花は無柄,果実は倒卵形か広卵形,やや無柄
    ◆5葉は水に浮かび,巾2〜2.5mm,裏面に稜はない,やはらかく基部の鞘は巾が広い;寒帯【ウキミクリ】
    ◆5葉は多くは水から抜きでる;巾3〜5mm,裏面に稜がある【ヒメミクリ】
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《参考文献》
北村四郎 1980. ミクリ科. 原色日本植物図鑑 草本編V 単子葉類, pp.416-419. 保育社.
杉本順一 1982. 日本草本植物総検索誌U単子葉編, 630pp. 井上書店.
内山寛 2001. ミクリ科. 神奈川県植物誌2001, pp.389-391. 神奈川県立生命の星・地球博物館.
山下貴司 1982. ミクリ科. 日本の野生植物 草本T単子葉類, pp.142-143. 平凡社.
谷城勝弘 2003. ミクリ科. 千葉県の自然誌 別編4 千葉県植物誌, pp.814-815. 千葉県.  頁top

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